明るい旅情



滞在する旅の中にある物語。旅の中でその土地の本を読み、その土地の人と会い、著者独特の視線からその土地に思いを馳せる。沖縄礼賛もあり。確かに、旅と読書は似ているかもしれない。
本が好き! 4級
書評数:35 件
得票数:23 票
ジャンル問わず…とまではいかないけど、ほぼ雑食です。基本、面白いと思えればなんでも読みます。個人的に大ヒットな作品に当たったりすると、わりと作家にも執着するほうかもしれません。



滞在する旅の中にある物語。旅の中でその土地の本を読み、その土地の人と会い、著者独特の視線からその土地に思いを馳せる。沖縄礼賛もあり。確かに、旅と読書は似ているかもしれない。




連作短編集。地主の娘でファミレスの常連であるハルお婆ちゃんが解き明かす、日常の謎を扱った軽いミステリ。最後、すごいほっこりした。ミステリファンの人は巻末の解説部分も必読です(もちろん読了後に!)。



どの短編も最初は誰が主人公なのか掴めず、若干入っていき辛かった。著者自身もあとがきで書いているように拙いし、ツッコミどころも多かったけど、ラノベとしては若さと勢いがあってわりと良かった。





加賀藩の御算用者だった猪山家の8代目・直之が遺した36年分の家計簿を読み解き、解明を試みる。明治維新の前後、武家の人たちが何を考え、どのように暮らしていたのかが垣間見えて興味深かった。





腎ネフローゼという重い障害と戦いながらプロ棋士となり、29歳で夭折した村山聖の生涯。子ども時代に病院のベッドの上で将棋と出会い、その生涯をかけて将棋を指すためだけに生れてきたような人生だった。




高知出身の著者による、高知のための、高知LOVEな本。のめり込むようには読めなかったが、地方行政の実体や苦労話などは興味深く、まんまと高地に行きたくなってしまった。そして、終始一貫、極甘の空気が…。



すでに20代じゃないし、論調が極端なところも散見されるけど、読みやすくて、本好きとしては共感できるところも多かった。この本を読んだことで、さらにもっと本を読みたい気持ちになれた。




「三匹の悪ガキ」のなれの果て、幼馴染のキヨ・シゲ・ノリが還暦を迎え、暇潰しを兼ねて私設自衛団を結成した…。オヤジ萌えな小説だけど、軽い文章の中に社会問題なんかも上手に織り込まれていて読み応えがあった。




ミャンマーの人たちはどんな暮らしぶりなのか、どんな文化や食べ物があるのか。情報の絶対量が少なくてよく知られていない国、ミャンマーにシーナさんとその仲間たちが行って見て考えた様々なこと。



旅にまつわるエッセイ。赤貧個人旅行者として、取材旅行で、アジアを中心に世界30か国以上に旅をした世界のあちこちでの思い出とか。どことなく少しピント外れな感じが面白かった。




ロシア語同時通訳者による通訳・翻訳についての考察。著者自身や周囲の人たちの体験を基に、通訳者という生業、通訳者とお客さんの関係、記憶力の謎、冗語の効能について考える。興味深い。



「NHKスペシャル」企画による紀行文。メキシコ、グァテマラ、ペルー、かつて様々な古代文明が栄えた場所へ、中南米への17日間の取材旅行。取材旅行のためか、移動に次ぐ移動で慌ただしい印象だった。





設定がちょっと奇抜な感じで、わりと淡々とした物語だが、途中に散りばめられた小ネタに爆笑した。旅行先でこんな食堂を偶然見つけたらものすごく嬉しいだろうなと思う。





動物写真家・岩合光昭さん流のネコの撮り方。例としてのネコの写真やネコを撮影するときのヒントだけでなく、イワゴーさんのネコへの想いなどが詰まっていて、ネコ好きには楽しい1冊。



福岡県北九州市で、2002年に発覚した「小倉少女監禁事件」。なぜ家族は殺し合ったのか、その事件の背後には何があったのか、事件の顛末を追ったルポ。事件のあまりのおぞましさに背筋の寒くなる本だった。





ひさしぶりにとても面白いファンタジーに出会った。まるで現実にどこかに存在しているかの様な、しっかりした世界構成で、物語の中にあっという間にずるずると引き込まれてしまった。この後の展開が楽しみ!





物語の中で、バルサやタンダ、エリンたちが匂いが漂ってきそうなほど美味しそうに食べていた数々の料理が、『面白南極料理人』の西村淳氏らによって現実的に再現されたレシピ集。どの料理もとても美味しそう!





『レナードの朝』の著者である脳神経科医による面会と交流を通じた「7人の奇妙な患者」についての考察。脳機能のちょっとした違いで世界の受取り方がいかに劇的に変わってしまうか、不思議な気持ちで読んだ。



中国は唐代を舞台にしたファンタジー。少女姿の仙人・僕僕先生と、ぐうたらなぼんぼんの王弁くんの物語。さらっと読めて、ほのぼのした。




鳥取砂丘のほど近くに位置する鳥取環境大学、その学内外で起きた生物をめぐる事件簿。こんな先生がいる大学って、すごく楽しそうで羨ましくもある。