マンウォッチング〔文庫〕
人間のとる様々な行動について、動物行動学・人類学的な観点から考察している本。根拠としてはやや薄弱に思われる部分も幾つか見受けられるものの、これだけ広範に渡って人間の仕草を読み説く著者の観察力は異常。
人間のとる様々な行動について、動物行動学・人類学的な観点から考察している本。根拠としてはやや薄弱に思われる部分も幾つか見受けられるものの、これだけ広範に渡って人間の仕草を読み説く著者の観察力は異常。
たしかにバイブル。深く掘り下げられてる部分は少ないけれど、美少女ゲームにまつわる話は大体網羅されている。経験則によるところが多いけれども、ところどころ理論的な話なんかも入ってきていて好印象。
半世紀以上前に書かれた本なためやや古くさい部分はあるものの、ノイマンが脳神経科学の分野においても卓越した先見性を持っていたことがよくわかる一冊。早すぎた死が惜しまれる。
EPUB3に関する恐らく日本で初めての本。個人的にJSに関する記述が殆ど無いのは残念だったが、EPUB3の仕様や実装方法についてわかりやすくまとめられていると思う。
黄金比に秘められた驚くべき性質を、その起源から歴史を追って現代まで示していく一方で、黄金比というとよく引き合いに出されるその美的側面について真摯に問い質している良書。
MF文庫にしては珍しく(?)読み応えのある作品。構成から設定・文体まで、新人らしからぬくらいによく計算されており、正直驚いた。
「相互理解不能な他者とどうコミュニケーションすれば良いのか」というポストモダン的な問題をテーマにした批評的ライトノベル。物語構造の甘さはあるが、新人としては期待が持てる。
良書。デザインの本は概して感覚的になってしまいがちなものだが、本書では「近接」「整列」「反復」「コントラスト」という4つの基本概念と認知メカニズムから理論的にわかりやすく説明されている。
訳はそこまで気にならなかったけど、もっと学術よりな話を期待していたので、正直ちょっと拍子抜けした。良書だとは思うけれども、あくまで考える上での取っ掛かりしか提供されていない感じ
ゲーミフィケーションという言葉を使った和書はこれが初めてだと思うのだが、まだまだ知見が浅すぎて、その概念と大まかな枠組み以上のものは共有されていないという印象。今後学術的な研究が活発になることに期待。
色々粗はあるが、そんなこと気にならないくらいぶっとんでる。まさに傑作。そして、この作品を選んだ栗山千明様には更なる畏敬の念を抱かざるを得ない。
記憶術に纏わるハウツー本かと思いきや、そうしたテクニックに割かれている部分は極小で、記憶にまつわる科学的・文化的な様々な知見が書かれている。人間の記憶に纏わる一般向けの本としては最上の本の一つだろう。
選択について主に実験心理学的な手法で行われてきた研究をまとめた本。広範な種類の選択を取り上げて客観的に見つめ、その根源的な意味と有り得べき形について堅実な足取りで議論がなされている。オススメ。
良書。娯楽小説の技巧を実用的なレベルで示し、しかも理にかなった説明がなされている。小説の書かれ方(の少なくとも一例)を知ることができるので、単なる小説読者という方にもオススメ。
デザインやらブランディングの重要さについて書いている本。デザインについて無知な人なら読んで得る所もあるかもしれないが、デザインセンスを身につけたい人にはあまりお勧めできない。
少し物足りない感じはするが、知名度は低いけど重要そうな本を取り上げていたり、21世紀の今の時点から古典をどう解釈するかといった視点も書かれていたりといった工夫がなされていて、楽しく読むことができた。