ほたるの群れ〈1〉第一話・集(すだく)
「中学生だった頃の自分との共作」という言葉に痺れた。非日常のみならず日常までも辛い伝奇ホラー。震災を経た今「逃げるところなんてないんだ」というメッセージに酷く共感する。中学生の甘酸っぱい恋模様も見所。
ハウツー本の類なら知らない著者によるものでもテーマさえ良ければ気軽に読めるのだけれど、小説や漫画の場…
本が好き! 1級
書評数:87 件
得票数:375 票
文学・サブカル・ゴシックを嗜むスキゾギーク/ブログ:悪魔が昨日、し忘れたこと。/『新文学』同人/ニュースサイト「リアルライブ」外部記者/ツイッター小説は約2,000篇。うち2篇『3.11心に残る140字の物語』掲載(内藤みか編/学研/印税は被災地に全額寄付)うち100篇収録『寝付けない時には (twnovel@shinichikudoh)』(Kindle電子出版)
「中学生だった頃の自分との共作」という言葉に痺れた。非日常のみならず日常までも辛い伝奇ホラー。震災を経た今「逃げるところなんてないんだ」というメッセージに酷く共感する。中学生の甘酸っぱい恋模様も見所。
ハウツー本の類なら知らない著者によるものでもテーマさえ良ければ気軽に読めるのだけれど、小説や漫画の場…
「書く人は誰もが作家」であり、どんなに書きたくない時にも時間がとれない場合にも、下手でも良いから常に自由に書き続けてさえいれば面白い文章を書くことができるようになるとする、逆説的かつ実践的な文章読本。
著者はフィクション、エッセイ、映画・テレビ・演劇の脚本など、ジャンルを問わずあらゆる種類の文章の書き…
06年に世界2位だった日本のGDPが、50年には6位にまで下がる予測を憂えた楽天の経営者が、大規模な海外進出を見据えた「社内公用語の英語化」なる奇策によって「されど英語」と力説する日本復興への指南書。
IT革命以降「世界企業」としてグローバルに支持されるITサービスは、Google、Amazon、Fa…
原宿が主軸のファッション・スナップ雑誌。奇抜な服装が多くて、自分が真似るためじゃなくて単純に見て愉しんでいた。既製服ではなく自作服の場合も多くて、デザイナー志望者のステータスみたいな感じもあるみたい。
アウトローネタやゴシップ記事の他、怪奇現象や都市伝説なども扱う。終戦後に流行ったカストリ誌の系譜に連なるエグさは、権力に対峙するジャーナリズムの本質。出版不況の中コンビニで容易に入手できるのもエグい。
はてなキーワードでは「日本一くだらない雑誌。(誉め言葉)」と称される『GON!』の後継誌として創刊さ…
漫画の神様によるフリークス萌え伝奇ミステリ。超能力を秘めた三つ目を絆創膏で隠す少年・写楽がオーパーツ等の絡む難事件に挑む。一人称が「ボク」の勝気な少女・和登さんも魅力的。オカルト好きの若者にもおススメ
漫画の神様・手塚治虫の作品には、いわゆる「フリークス」すなわち「奇形」が頻出する。それは手塚が医師免…
世界征服を企む権力を欲した男アドルフ・ヒトラーの「平凡な野望」は、最も身近な愛人の決断によって終止符を打たれた。彼と結婚した翌日に自殺した元祖「ヤンデレ」エヴァの独占欲は、独裁者よりも独裁的に思える。
チュニジアやエジプトにリビアと世界中の独裁政権が倒された「革命ブーム」の昨今、日本の政権が自民党から…
中学生の頃に一番勉強のできる級友から薦められた「進研ゼミ」の書評欄で紹介されていて、通算20巻の「天上編」まで読んだ。「テレビゲームみたいな感覚で読める」と評していたレビュアーが誰だったのか気になる。
1980年代の後半、中学生の頃に一番勉強のできる級友から薦められた「進研ゼミ」の書評欄で紹介されてい…
NHKアナ時代にHカップの巨乳から「スイカップ」と呼ばれ当初は毛嫌いしていたもののフリー転向からグラビアにも参入。本書は初の写真集だが半年後に出来婚。巨乳に悩む少女を描くデビュー小説も収録されている。
〇〇年NHK山形のアナ時代にHカップ(B95/W60/H89)のグラドル顔負けボディが話題となり、巨…
アメリカ文学の影響の強さから芥川賞をとれなかったデビュー作。今は日本文学も意識してると言ってて、こんなに日本人的な小説はない気もする。戦後の日本人の多くはアメリカの影響を強く受けているのが普通だから。
単行本には吉行淳之介が帯文を寄せていて、アメリカ文学の影響の強い新しい作風の作家だと書いている。そし…
マンガやゲームにかまけてばかりいて活字嫌いになりかけていた高校生の僕を文学の世界に引き留めた第1回三島由紀夫賞受賞作。大人気だった野球の皮をかぶせることで読者の気を惹く野心に満ちた疑似野球小説である。
幼い頃からマンガを禁じられていたせいもあって、新聞少年として稼ぐようになった10歳の時から、バカみた…
狂骨は井戸から骸骨が飛び出す「びっくり箱」のような妖怪。殺したはずの人が犯人の家に訪ねてきて、また殺しても再びやってくる。文庫化に際し400枚もの加筆に驚くが、新書と読み比べていないため長文は後ほど。
百合的な少女二人の友情。不器用な刑事の恋。小説家同士の軋轢。マッドサイエンティストの秘密基地。匣(はこ)を売りつける宗教団体。そして四肢を切断された匣詰めの少女。一見バラバラの要素がみっしりハマる匣。
400字詰め1,000枚ほどのデビュー作『姑獲鳥の夏』を上回る分厚さの「百鬼夜行シリーズ」第2弾は、…
妖怪が出てこない妖怪ミステリの第1弾にして、驚異の新人のデビュー作。犯人が誰かと言うよりも、関わった人間の錯覚が事件の真相を分からなくしていて、その錯覚を妖怪にたとえ陰陽師の京極堂が憑き物を落とす話。
妖怪が出てこない妖怪ミステリの第1弾にして、驚異の新人のデビュー作。犯人が誰かと言うよりも、関わった…
王様の耳がロバであることを知った理容師が、それを隠さなければ殺されるのに我慢できなくて穴を掘って叫んだら広まっちゃう有名な童話だけど、ネットが発達した今になって考えると2ちゃんねるを予見していた感じ。
王様の耳がロバであることを知った理容師が、それを隠さなければ殺されるのに、我慢できなくて穴を掘って叫…
この絵本は1巻目が昼間で2巻目が夜の時計を説明する構成になっていて、子供心に2巻目は何だか怖いなと思いながら読んだ。表紙にも出ているオバケのせいかもしれない。寝ている間にも動く時計は働き者だと思った。
いま手元にないけれど表紙を見るだけでも懐かしい。確か幼稚園の頃に愛読して、生意気にも「時間って何だろう?」と妙に哲学的な疑問を感じた記憶があるけれど、子供の素朴な質問ほど大人にとっても難しい気がする。
十四歳から着エロ系モデルだった彼女は事務所社長やコラムを手がける文化人に成長。初のヘアヌード写真集を刊行してタレント業を引退したが砂浜に全裸で横たわる水死体の如き表情には痛切な鎮魂の祈りが見てとれる。
十四歳から着エロ系グラビアモデルだった彼女は二十歳になった現在、芸能事務所エートップ社長としてグラド…
二一世紀も十年を過ぎたが夢見ていた未来ではないことも多い。とはいえ憧れのパンチラが太股にパンツをずり下げる足パンへ進化していた。パンチラ好きと下着マニアの境界線上たる危うさ故に性的ポテンシャルは高い。
二一世紀も十年を過ぎたが、夢見ていた通りの未来ではないことも多い。とはいえケータイがスマホになるなど…
牧阿佐美バレヱ団に所属し幾つもの受賞歴を持つ彼女は〇九年に女優に転向。直後の本書は鍛え抜かれた肉体美から「熟女ヌード」とは一線を画していた。バレエの世界で全裸など当たり前でネット上にも動画が沢山ある。
ヌード写真集が新聞の全面広告になったのは宮沢りえ『Santa Fe』(撮影:篠山紀信)や菅野美穂『N…