仏果を得ず
芸と恋。どちらも健にとっては手を抜くこともできず、掴むことも難しい。それでも悩みながらも行動にしていく姿に一緒になり読んでしまった。「仮名手本忠臣蔵」勢い。文楽を見たくなること請け合いの一冊。
本が好き! 4級
書評数:13 件
得票数:17 票
気の向くままに本を手にして読んでいます。
芸と恋。どちらも健にとっては手を抜くこともできず、掴むことも難しい。それでも悩みながらも行動にしていく姿に一緒になり読んでしまった。「仮名手本忠臣蔵」勢い。文楽を見たくなること請け合いの一冊。
なんといっても亜子ちゃんがかわいい! 揺れたり考えたりしながら、人も自分も大切にする亜子ちゃん。ジョン・ローン・マサノリじゃなくても一緒にいたくなる。りちぎで愉しくてほっこりする佐野洋子さんの世界です。
本の厚さや二段組みなど関係なしに最後まで行きました。大企業の横柄さと狡賢さに腹を立てながら、中小企業の赤松社長が求める真実の行方を一緒に味わいました。
佃製作所に次々と降りかかる無理難題。中小企業の立場の弱さに泣けてくる。打開策を自分たちの仕事の中から見つけていく姿に応援しつつ一気読み。「佃品質。佃プライド」心に残ります!
料理を作ること、食べることって前向きになるっていうことなんだなと思った。最初から最後まで美味しくて嬉しくなります。
歯医者でふっと笑ったときには、もう、この世界に入っていたと思う。先も過去も現在も重なってわからないまま進んでいた。戻ってきても気分はあの世界にいる。
料理を作ること、食べること、と人生が重なる物語が4つ。ヨーロッパの田舎の雰囲気や匂い、味がしました。料理を作りたくなるお腹が空く本でした。
南の島のつるかめ助産院にたどり着いたマリアが、受け止められながら自分を発見し、取り戻していく物語。お腹の中の命がいとおしくなりました。
マサルの朝から始まる緑が丘小学校大運動会。子どもたちが、技や運営手伝いをこなしながら推理していく。謎とともに今どきの運動会事情、親子関係が丁寧に描かれています。帰宅までがこの運動会プログラムでした。
音楽家の卵を板の上にあげるため岬先生がやってきた感じ。ミステリーは軽めで、音楽の方がしっかりテーマでしたね。晶やオケのメンバーに好感がもてる青春音楽物。ラフマニノフ聴いて、トンカツ食べたくなりました。
生と死の狭間にすすみながら、生きていることに対峙して詠んだ歌に胸を打たれました。後半は涙がとまりませんでした。痛くて切なかったけれど、闘病しながら歌を詠むことに拘った姿勢が圧巻です。
獣の奏者シリーズに出てこなかった物語。シリーズの雰囲気を壊さず、読者へのサービスでもなく、そこにあった人生。大人の読み応え有でした。
時間を行き来しながら謎が解き明かされます。花園と謎が深まり、過去から現在へとつながっていく物語でした。