ナツメグの味 (KAWADE MYSTERY)




紹介に『サキのような・・・』云々とあったので借りてみたが、全然違うじゃん(笑)。
いわんとすることは分からなくもないのだが、簡単に言ってしまえば、サキはもうちょっとというか完全に地に…

本が好き! 1級
書評数:116 件
得票数:688 票
翻訳小説ばかり読んでいます。
その内いつか、日本の作家の作品も読みたいのですが、今のところ時間がなく。。。
過去に読んだ作品はblogにアップしていますので、覘いてみて下さい!




紹介に『サキのような・・・』云々とあったので借りてみたが、全然違うじゃん(笑)。
いわんとすることは分からなくもないのだが、簡単に言ってしまえば、サキはもうちょっとというか完全に地に…





こういう作品をただ「面白い」と言って読める世界だったら良かったのに。ってやはり思う。
ロシア版ウッドハウスかと思うほどの滑稽さなのに、系譜はカレル・チャペックなんだよねぇ。この活き活きし…





いや〜、久々に面白くて、ページをめくる手を止められなかった。A ・バリッコと言えば、少々難解という思い込みがあったのだが・・・
良く考えてみれば『海の上のピアニスト』は小説、映画共に甲乙つけ難い面白さだったし、『絹』に関してが映…



これは居心地が悪い!なんだろう、不可思議で奇怪な物語は好きなのでこれまでだいぶ読んで来たとは思うが、本作に収められた作品たちはそのどれとも違う
というか、個々に見ればそれなりに受け止められるのかも知れないが、こう集団でまとめられると・・・休む暇…




なんで時代が違うんだ?一体いつ2人は一緒だったんだ?どうやって手紙は届いているんだ?という疑問は誰もが感じるだろう。そして、ほとんど全ての読者が、途中からそんなことはどうでも良くなっていくだろう。
若く無邪気な恋人だったワロージャとサーシャは、一方で戦場という過酷さによって急速に、一方では長い人生…




いや〜、頑張った、読むのにどれぐらいかかったろう?って、そういう感想(笑)。言葉・言葉・言葉の奔流で実際の重さ以上に重さを感じた。実際もだいぶ重いのだけど(笑)。
自分の考える通りに、堅実に人生を重ねて来たグレゴリウス。勉学に全てをそぎ取られて冴えない風貌で、娯楽…





シアラーおじさんにはいつも癒される。癒されると同時に、時々なにか、心のどこかにちょっとした痛みが残る。でも個人的には、そんな作品の方が好き。だって、大人ですもの!(笑)。
本作もまさにそんな感じ。大人たちが抱える、冷酷で血の流れる絶えない諍いと、子供たちが抱える、不出来な…




『ァ』と『ー』のお陰で幾分露骨さが薄れるタイトルだが、それでもつい掌で隠すように読んでしまう(笑)。 中身も時々思いっきり隠して読みたい感じ。小説を読んで電車の中でドギマギしたのなんて久し振り(笑)。
なんというか、数ある著作が神への冒涜と性のタブーを描いたことで発禁処分になったりした著者ではあるが、…





長年勝手に因縁を感じてたパリに旅行するのをきっかけに、さて、パリで読むなら?と(古)本屋を探していて見つけた本作。正に、異邦人たる私が花の都パリで読むに相応しい一冊!とほくそ笑んだのだが?
ちなみに海外旅行に行く時は、訪れる町や国の息吹をコテコテに感じられる作品を、可能な限り持って行くよう…



どう捉えるか、どう捉えたら良いか?いささか悩むよね(笑)。ファンタジーなのか大真面目なのか、物語の論点はどこにあるのか?
面白いとは思いつつ、違った意味では笑いのツボがどこにあるのかも悩んでしまった。 大体ね、どれほど良…



装丁といい、翻訳に金原氏が絡んでいることといい、ホームレスの親父と俺という端的な縮図といい、フリンという苗字とボストンというアイリッシュ臭の強さといい、一発で惹かれて即座に図書館に予約したのだが?
予想していたのとは少々趣が違ったかな・・・と思う。何しろ『親子揃って』詩人志望の家系だ、プロットの割…





全編を通して貫かれるのは、マイクがぶつけることができない父親への不満・・・や不安か?。マイクが訪れた一夏の田舎には、『まるでパパ』のような大人達がたくさん。マ
『金原瑞人選オールタイム・ベストYA』とかいう、なんとも嬉し過ぎるシリーズが刊行されている。私の金原…




ゴシック・ミステリというから、時代物かと思っていた(笑)。 時は現代、顔に大きな傷を持つ女性クララが主人公だ。
顔の傷のせいで人間恐怖症のようになってしまったクララが暮らすのは、寒村と言えそうな牧歌的な村。歴史物…




大感動のベストセラーだという帯に引かれて購入したのだが、確かに、朴訥とした平凡な家族の物語の中に、なんとも形容し尽くせないほどの物語が詰っていた。
よもやこういう話に簡単には心動かされないわよ!などと思ってしまうのだが、まさに『シンプル・イズ・ザ・…




S・ダウドの新作!あと書きからすると、『ボグ・チャイルド』の後、いわゆる長編としては最後の作品になるのかな?いずれにしろ、これもまた違った印象を与える作品だと思う。
1作毎に進化(変化)がある、こうなればもう、世に出るきっかけとなった『ボグ・チャイルド』以前の2作品…





マニアとしては、舞台の大半が『ブルックリン』というのが少々不満というタイトル全否定(笑)。ボストンではないのがまた憎い・・・のか?
これだけ漁って来たら、もうアイルランド出身の作家にはそうそうお目にかかれないと思っていたのに、まだい…




だいぶ評判の良かった本作、噂に違わぬ仕上がりだった。意外に感じたのは、作品の主題の割にはエンターテイメントという印象が強かったこと。
語り部アンナを取り巻く魅力的な男性陣がメロドラマ的要素を醸し出し、牧師の聡明な妻との強い絆や、アンナ…



サーカスやカーニバル物は無類に好きなのだが、これはある意味・・・幻想的過ぎる?かなと。
個人的に、想像力の限界を遥かに超えていたというか(笑)。多くの人を惹き付けた幻想的なサーカス、その魅…



ジェーニャとは対極にいるような女性との邂逅を起点に描いている、それなりに視点の変わった作品・・・というところ。
邦題も悪くは無いと思うのだが、少しばかり『嘘』という言葉に誘導されてしまうような気がする。結局のとこ…




本作の正式な紹介には、『チェコの生んだ最も著名な作家カレル・チャペックは、こよなく園芸を愛した。』とあるが、後書きを見ると特段そうでもなかったらしい。
だからこそなぜ、園芸なのか?本作が上梓された時期と照らし合わせて何かしら深い意味があるのではないか?…