敵討
江戸時代の敵討は合法で、明治時代の敵討は違法になった。相対する二編が収められていて、正義というものを深く考えさせるつくりになっている。
投票(0)コメント(0)2011-06-10
本が好き! 4級
書評数:8 件
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江戸時代の敵討は合法で、明治時代の敵討は違法になった。相対する二編が収められていて、正義というものを深く考えさせるつくりになっている。
血のつながりだけが家族なのだろうか? その大きな命題に答える当該本。人生を楽しみ尽くして遊び倒して死んでいった女の一生の物語でもある。
北村薫が亡くなった父の日記をもとに書いた大正末期から昭和初期の青春群像。当時の文学少年少女のあこがれの雑誌だった「童話」のまわりの人々を中心に、時代の風俗と空気を描き出す傑作。
昔から少女の中に大人がいるような、大人の中に少女がいるような、田辺聖子の感性が好きでした。老境になってもそれは変わらず。アフォリズムに満ちたエッセイは年を取るのが素敵なことだと教えてくれます。
現代版遠野物語? 主人公は普通のお父さんたち。語られる不思議な掌編。 思えば家族って、不可解なことも飲み込んでしまうことで、絆が出来ていくんでしょうね。暖かい気持ちになれる短編集。
第25回坪田譲治文学賞受賞だそうですが、ヤングアダルトというより、携帯のない時代に高校生活を送った世代に読んでもらいたい瑞々しい恋愛小説。今を書いているのに妙に懐かしい。小説の醍醐味ですね。
純文学、大衆文学の括りがはっきりしていた昭和の時代からボーダーレスな作品を多く発表していた田辺聖子。その文学観、人生観があますところなく語られています。
とにかくエピソードが面白い!カンヅメになった京都の旅館の支払いが200万!って、昔の映画界は太っ腹なんですね。最後の無頼派シナリオライターではないでしょうか?