ペンギン・ハイウェイ




この小説を読んでいたら、近所にまだ未開発の土地があって、その土地を遊び場にしていた幼少の頃を思い出した。お姉さんは一体何者だったのか?という謎は結局明らかにされないままだが、そちらの方がよかったかも。
この小説の主人公アオヤマ君はおっぱい好きなところといい、妹に対してやたらお兄さんぶるところといい、…

本が好き! 3級
書評数:20 件
得票数:13 票
自己紹介文がまだありません。




この小説を読んでいたら、近所にまだ未開発の土地があって、その土地を遊び場にしていた幼少の頃を思い出した。お姉さんは一体何者だったのか?という謎は結局明らかにされないままだが、そちらの方がよかったかも。
この小説の主人公アオヤマ君はおっぱい好きなところといい、妹に対してやたらお兄さんぶるところといい、…




何かとご都合主義的なところはあるけれど、それでもその筋運びの巧さに惹かれて、ついつい先を読み進めてしまった。スティアフォースとハムが無残な死に方をしたのと、エミリーが今一つ幸福になれないのが残念。
この大長編小説を読み終えて改めて思ったこと…解説でもちょっと触れているが、この小説を書きあげること…




前巻ではかなり順風満帆だったから、次は多少なりとも苦難の道が待ち受けているのだろうなという気がしていたのだけれど、案の定次から次へとトラブルにみまわれる。でもそれぞれに前向きな姿を示しているのが良い。
第二巻目がかなり順風万般だったので、三巻目はそれなりに波乱万丈になるだろうなとは思っていたけれど、…




ロンドンでの辛い生活に見切りをつけ、唯一の身寄りであるベッツィ伯母さんの元に命からがら転がり込むデイヴィッド。こういう身寄りのない子供が親類あるいは他人の助力を得て成長する話って皆好きなんだな…
全巻読了したわけではないから断言できないけれど、本巻が全巻の中で一番光り輝いている主人公の絶頂期を描…




前回読んだ『オリバー・ツイスト』に比べると、時代の経過を考えると当たり前なのだけれど、ストーリーの運び、人物描写など格段に洗練されているのが如実に感じられる。後ストーリー全編を覆う躍動感が印象的。




あまりにベタでご都合主義手的な展開に思わず興ざめしてしまうものの、逆にそのベタな展開に何とも懐かしいものを感じるのも確か。よくも悪くも時代的制約を大きく受けているものの、その制約を超える価値がある。
あまりにご都合主義でベタなストーリにちょっと興ざめしてしまうところもあるが、逆にそういうベタなストー…




息もつかせないくらいにめまぐるしく展開していくストーリーに夢中になって、殆ど一気に読んでしまった。特に主人公ウオルトは勿論のこと、その脇を固める登場人物の誰もが独特の人間臭さを放っているのが良い。
大人のための御伽話。大人のためだから、最後はめでたしめでたしとはいかない。主人公ウオルト終始トラブル…




妻から去られた矢先、ひょんなことから絶縁した父親から受け継いた多大な財産。姉の助言通りもう少し有効な使い方をすれば良いものの、なぜか自虐的な方向に向かってしまう主人公ジム・ナッシュの姿が妙に愛おしい。
こんなことではいけない、もっと真っ当な道を行こうと思いつつも、内的、外的様々な事情から、段々と道か…




あまりインタビューに応じない氏のインタビュー集というだけで、価値のある一冊。確かに重複する内容も少なくないが、それ以上にこれまで表に出てこなかった氏の色々な側面が伺えるファン必読の一冊。
後書きで、春樹氏が述べているとおり、重複する質問が少なからずあるとはいえ、何せ殆ど表に出てこない氏…




阪神大震災を題材に、直接震災の被害にあった人ではなく、その周辺にいた人を題材にした短篇集。どの短編も独特の味わいがあるが、著者自身も述べているとおり、氏の真骨頂はやはり長編にあると思う。
何だかんだと初めて読んだ著者の短編集。さすがに長編に比べるとある種の食い足りなさを覚えるが、それなり…




著者の頂点をなすとも言える傑作。主人公ホビーを初めとする多様な人物だけでなく、ホビーが語り手「僕」にプレゼントした様々なアイテムまでもが、実に生き生きと描かれているのが印象的。
訳者村上春樹氏も言及しているとおり、読み始めた当初はどうしても、ヘップバーンのイメージが喚起されてし…





ついにその全貌を表したさきがけのリーダーでありふかえりの父親。そのリーダー暗殺の司令を受けた青豆だが、醜悪極まりないと思われたリーダーの真の姿に一瞬たじろいでしまう…とにかく息もつかせぬストーリー。
『BOOK1程』にはストーリー・テリングの巧みさに唸らされることはなかったとはいえ、やはりそのスリリ…




旧版を読んだ人も、ぜひ億劫がらずに読んで欲しい。旧版以上に著者の村上氏への愛とレスペクトに満ち溢れた文章に、何とも言えないホッコリとした気持ちになれるはず。後、日本の文壇への批判も印象的。
当初は増補版ということで、それ程期待しないで手にとったのだけれど、実際読んでみたら、思った以上に未読…




著者最初期の作品集の前半。ただ、前半に比べると人生のどん詰りにはまりこんだ人々の悲哀をユーモラスに描いた作品が幾分控えめなような気がする。またのちの作品にはない勢いと初々しさが如実に感じられる。
まず、冒頭の「でぶ」にド肝を抜かれた。主人公がウエイトレスを勤めるレストランに現れた太った男が瞬く…




カーヴァーの未発表作品集ということで、一部の好事家の慰み物でしかないという印象を与えるかもしれないが、十分な魅力を保っている。ややアルコール依存症と離婚ネタに傾きがちだという難点はあるけれど…
カーヴァーの未発表作品集ということで、一部の好事家の慰み物的な扱いを受けるかもしれないが、これはこ…




相変わらずの著者をモデルにした主人公のダメっぷりには二の句も告げない。どうしてここまで、自堕落で独りよがりで、依存心が強い人間になれるのか?でもそのダメっぷりが、何とも言えずいとおしい。
内容とは関係ないことだが、表紙のイラストが何とも言えずいい。表表紙のいかにも泣いていますという女性…

八百頁というヴォリュームについ圧倒されてしまうが、いざ手にとって読み出すと、著者の優しい語り口につい引き込まれて、先へ先へと読み進めてしまう。『創世記』を深く知るためにうってつけの一冊。




著者の円熟期に書かれた短篇集ということで、これまで読んできた著者の短篇集には無い余裕のようなものが感じられる。とくに「ささやかだけれど役に立つこと」に登場するパン屋が非常に味わい深い。




五十を過ぎた、ベビーブーマー世代の男女が、同窓会で織りなす悲喜こもごもの人間模様。つい自分の十年後をあれこれと想像してしまう。
些末な話だが似たような名前が出てきて、誰が誰だかわからくなることが多々あった。できれば、主な登場人…




つい、ドラマと比較してしまうけれど、正直言ってドラマのほうが登場人物が多彩で魅力的だったのでは?という気がする。でも、もちろん原作は原作で十分面白かったが。後、誠一役が竹中直人というのは、はまり役。
先にドラマを見てしまったので、原作を読んでいてもついドラマの登場人物が喋っているような気がしてしょ…