DZ(ディーズィー)




人間の生物としての欠点とはなにか、そして、それを克服するとは、どういうことなのか。 そういったことを深く考えさせられる作品。
終盤に明かされるある事情に起因する特徴から、物語に絶妙ともいえるある種のトリックが含まれているため、…

本が好き! 3級
書評数:6 件
得票数:11 票
40をいくつか過ぎたおっさんです。
年間50冊を目標に、じっくり読んでおきたいと思います。
小説がほとんどで、実用書はあまり読みません。




人間の生物としての欠点とはなにか、そして、それを克服するとは、どういうことなのか。 そういったことを深く考えさせられる作品。
終盤に明かされるある事情に起因する特徴から、物語に絶妙ともいえるある種のトリックが含まれているため、…





山岳小説として非凡な表現力を備えているけれど、物語のスケールと世界観は、山岳小説と片付けてしまうのはい惜しい作品
『冬季エベレストへの、単独で無酸素登頂』 この部分だけでも、充分にひとつのドラマにすることもできる…





―こんなにもせつない殺人者が、かつていただろうか― 帯に記されたこの謳い文句。まさに、この小説の謳い文句に相応しい名言であろう。
黒い家、クリムゾン(深紅)の迷宮と続いた、貴志祐介作品のタイトルについた色は「青」。心理学にも見識を…





蒸し暑さで目覚めた藤木の目に、深紅色の景色が映った。 傍らには、ポケット型のゲーム機。 スイッチを入れると、画面に文字が浮かびあがる。 「火星の迷宮へようこそ」 ここはどこなのか。何が始まるのか。
設定は、ミステリーでいうところのクローズドサークルといったところであるが、あくまでジャンルはホラーで…





巷でホラーといえば霊という趣があるが、本当に怖いのは霊ではなく、人間であるということを思い知らされた作品。
多くの意味において、本当に怖い作品であった。 ホラーの代表的な表現方法の一つであるスプラッタ的…





ホラー作品であるが、その本筋であるはずの「恐怖」よりも、むしろ「気持ちの悪さ」が先に感じてしまうかもしれない。しかし、本書は秀逸なエンタテインメント作品である。
ホラー小説としての本筋である“恐怖”という要因の設定における緻密さはもちろん、最大限の効果を醸しだす…