王妃の館(下)

ツアーのメンバーたちの人生が少しずつ絡み合い始める。17世紀、ルイ14世をめぐる人々の、愛をめぐるお話とも交錯する。本当の、愛とは何か、生きることの意味とは何か。やがて、新たなる旅立ちが見えてくる。
投票(0)コメント(0)2011-05-09

本が好き! 4級
書評数:4 件
得票数:3 票
江戸時代にはまって江戸関連の本ばかりを読んでいた時期があります。最近は小説ばかり読んでいます。心が暖かくなるような本が好きです。

ツアーのメンバーたちの人生が少しずつ絡み合い始める。17世紀、ルイ14世をめぐる人々の、愛をめぐるお話とも交錯する。本当の、愛とは何か、生きることの意味とは何か。やがて、新たなる旅立ちが見えてくる。

ちょっと訳ありのツアーに参加した、キャラの濃いメンバーたちの、パリでの珍道中は笑いどころ満載。でも、笑っているうちに、それぞれの人生が少しずつ見えてきて。そして、17世紀のフランス王朝も登場して・・・

よくある人情ものと思って読んでいたら、意外な展開にびっくりします。泣けるかな、と思う一歩手前で終わらせるところが憎いです。いろんな人生があると考えさせられます。お気に入りは「月島慕情」と「冬の星座」。



大人のための童話とも呼べそうな、少し不思議な物語たちです。筆者らしい、遊び心あふれた文章もあり、たまに冗長な部分もありますが。素直になれない人の心をとてもよくわかっているな、と感心しました。