黒澤明が描こうとした山本五十六
その二人が何故その時代において 特異な人物となったのか。その二人の何が成功へと導き、また何が失敗へと導いたのか。 少し硬くて読みにくい本でしたが、著者の「愛」と「哀切」を感じる、重厚な人間ドラマでした。
勿論、2017年に生きる自分は、山本五十六にも黒澤明にも会ったことはありません。 けれども、「軍人」…
本が好き! 1級
書評数:156 件
得票数:855 票
最近、「人の創った物」に触れたい、という気持ちは、「何か変な形をしたものが見たい」のだと気が付きました。
漫画とアニメとロックと奇想・怪奇・幻想文学とアウトサイダーアートと妖怪と動物が好きです。漫画だと諸星大二郎・逆柱いみり・呪みちる、小説だと夢野久作・町田康・吉村萬壱・カートヴォネガット・カフカ、そんなん。
最近は中々本の感想をきっちり述べる所まで行けなくなっており、「本が好き」では趣味のホラー漫画感想文をブログより転記しておりますごめんなさい。
古本屋になりました。
書肆鯖:http://subbacultcha.shop-pro.jp/
その二人が何故その時代において 特異な人物となったのか。その二人の何が成功へと導き、また何が失敗へと導いたのか。 少し硬くて読みにくい本でしたが、著者の「愛」と「哀切」を感じる、重厚な人間ドラマでした。
勿論、2017年に生きる自分は、山本五十六にも黒澤明にも会ったことはありません。 けれども、「軍人」…
これは「どうしても生き辛い人は居て、そういう人たちがどんな思考経路を辿るのか、第三者視点で描く話」です。それほど生き辛くない人にとっては、最後まで読んでもよく意味が分からないかもしれません。
作者自身のコメントに誘導されそうですが、これは「いじめを描く物語」ではありません。 これは 「どうし…
「実際のモノに触れて、それを自分の都合に合わせて加工する能力」。おそらく人間が他の生物よりも秀でているであろうこの基本的な能力が、自分には足りない。ので読んでみました。読んだ、ああ、俺の人生は弱い。
「自分の弱さ」が気になって、献本に応募してみました。 登山誌の編集者・サラリーマンとして都会で生活し…
「人間にとっては不条理、でも自然にとっては当たり前」を、恐怖に振るか幻想に振るか、で五十嵐先生に踊らされてる様な読感の単行本。
『海獣の子供』においても、「主観でクジラに喰われるくっそ怖いシーン」が出て来る様に、「生き物・地球と…
意外に少ない、恋愛そのものが怪奇な風を成している作品、「怪奇恋愛もの」。どんなに人から認められずとも、「誰か一人」はあなたのことを見てくれる、のかも。
奇想ホラーの名手、黄島点心先生による、「怪奇恋愛もの」。 ひっくり返した「恋愛怪奇もの」、愛憎のも…
森由岐子先生の描くホラーは、展開の変さ・絵の雰囲気から、あんまり怖くは無い、のですが、こちらは「森由岐子風、だがそれ故にイイ」作品の代表格です。
森由岐子先生の描くホラーは、展開の変さ・絵の雰囲気から、あんまり怖くは無い、のですが(気になった方は…
『恐怖!人喰い猫』。(無茶苦茶失礼ながら)「あまり面白く無い」ことを作風とする川崎ゆきおさんの産み出した、「何が起きるか分からない傑作恐怖漫画」。
『恐怖!人喰い猫』。川崎ゆきおさんが唯一、立風書房の恐怖漫画レーベル・レモンコミックスから出版した恐…
「人間の思いが過剰に増幅していって、ありえない状況を作り出す」関よしみ漫画。その中でも特に個人的に強烈な「愛の食卓」を収録。愛は、怖い。
関先生のマンガは、「人間の思いが過剰に増幅していって、ありえない状況を作り出す」というある程度の定型…
起きている事象の割に血腥さは無いものの、ホラー漫画的奇想と女の子感が同居する「女のコホラー」。
少女漫画の大家・柏屋コッコによる恐怖短編集。 とはいえ、少女ホラーでもレディースホラーでもなく、「…
エロ劇画の巨匠・三条先生の作り出した「キリキリギッタン」という単語を耳にし、そしてこの強烈な作品集を読んだが最後、「キリキリ」と聞いたらもう「ギッタン」を思い出さざるを得なくなります。
いつか読もういつか読もうと思ってるけど読んでない、という小説に、ジェイムズ・ジョイスの『フィネガンズ…
青春ドラマアリ、コメディアリ、とちょっとスコシフシギ寄りの短編集。 …かと思いきや「こっちを見てる」という短編が抜群に怖いのです。
高田築短編集。 何となく「人が無表情になる瞬間」、もしくは「表情・感情の無いもの」を描き表すの…
「家族となってしまったことが忌まわしい呪いであることと、家族として同じ家に産まれたことは全て祝福であること」が同時に描かれた、美しい家族の神話。
五人の兄妹「ウィアード兄妹」は、それぞれに「力」を持っていた。 読む前は最近、うわっすごいぞ!…
作兵衛さんが生きて、絵や文を残したこと、それそのものがこの時代にとっても希望になり得る、と思える本でした。
自分の好きな作家に、 ヘンリー・ダーガー というおじさんが居るのですが、このおじさんは亡くなるまでの…
表題作を含め、全体的なんとなく「子どもの頃に感じていた不安」を恐怖へ拡大解釈した様な作品が入り乱れます。
楳図かずお短編集。 表題作を含め、全体的なんとなく「子どもの頃に感じていた不安」を恐怖へ拡大解…
「ハイハイ、こーいうサブカル系のアレね」なんて早合点しそうな絵に見えるのですが、造型・ファンタスティックな世界とのフィット感は、滅茶苦茶強固な設定に支えられていて、設定との矛盾が無い、強い。
リイド社が始めたWEBコミックサイト、なーんか違うぞ、と思ってたのは、平方イコルスンが、ドリヤス工場…
熱烈な巨人ファン少年・ひろしは、ナイターを観に行く。が、巨人が負け、ガッカリ帰宅、するとニュース含め皆「巨人が勝った」という。自分と皆の見ているものが違う世界。ひろしの精神失調が、始まる…。
ひばり書房、様々な角度から「怖さ」を追い求める姿勢があれど、「野球ファン新怪奇」なんて銘打ってるのは…
「事前に出来る具体的な方策」なんてものはない、と知った。「禿」を悩ましく思う人は是非買って読むべきなんだけども
私の父親は禿げており、自身もそろそろ青年から中年に移り変わらんとするこの時期。 現状がどうとかではな…
全短編中に必ず「呪わしい性」が登場する、日野日出志性的短編集。
日野日出志短編集にして、性的作品集。エロ劇画を多く手掛ける、辰巳出版より出版された唯一の日野日出志単…
「日野日出志の作品世界」をより現実世界へ近づける、巨大で、恐ろしいピース、それが「地獄変」。
日野日出志長編。代表的な作品の一つです。 「作者の半自伝的作品」として有名な作品ですが、実際に…
表題の連作短編は以外、残りの4編の短編が比喩表現で無く「狂ってる」ので、日野日出志世界の狂気にやられちゃったなー、という人間は必ず読むべき短編集です。
日野日出志短編集。 ダーラの髪に隠れた部分、見てしまった人間にはもれなく不幸が訪れる! …という…