革命か反抗か―カミュ=サルトル論争
『現代』誌上で、カミュの『反抗的人間』を巡る書評でフランシス・ジャンソンがカミュと対立。ジャンソンは失敗作としながらも、批判の矛先を編集長サルトルに向けたため、カミュとサルトルが絶交に至った。
本が好き! 1級
書評数:238 件
得票数:444 票
エラリー・クイーンなどの推理小説に興味を持ち始めました。そしてロス・マクドナルドの影響でフロイトに出会い、精神分析を読み進めていくうちにラカン、アルチュセールなどのフランス現代思想に興味を抱いています。
『現代』誌上で、カミュの『反抗的人間』を巡る書評でフランシス・ジャンソンがカミュと対立。ジャンソンは失敗作としながらも、批判の矛先を編集長サルトルに向けたため、カミュとサルトルが絶交に至った。
ジョニーは戦争の兵士に志願する。配属先は機動歩兵。そこでは厳しい規律訓練、過酷な練習などが待ち受けていた。 やがて士官へと成長していくが……。
ロシアの作家で医者だったチェーホフの短編集『六号病棟・退屈な話 他五篇』は、医学をテーマに含む。特に「六号病棟」は狂気と正気の境を深く描いている。日常の些細な一コマを描き切るのも彼の特技だ。
『カルメン』の原作者はプロスペル・メリメ。ドン・ファンを扱った「ドン・ファン異聞」や、発掘されたヴィーナス像の怪異を描く「ヴィーナスの殺人」など、ロマンティックな怪奇小説も手掛けたフランスの作家。
第一次世界大戦勃発時、アインシュタインがフロイトに手紙を送る。それは人が戦争をするのはどうしてか心理学者としての意見を聞きたい、というもの。
アインシュタインはもしかしたら人間には破壊願望というものがあって、戦争はそれによって引き起こされる…
医師フリドリンは急患の知らせを受け、急行するもののすでに死んでしまっていた。真っ直ぐ帰る気になれず、カフェで飲んでいると、売れない音楽家の友達に会う。 そこから仮面舞踏会に誘われ……。 (夢小説)
人間を追放し「動物農場」を築いた動物たち。平等な理想を掲げるが、指導者が独裁者と化し、結局は人間と変わらぬ支配を始める、共産主義への風刺劇。
『悦ばしき知識』は重要なニーチェの著作。特に「神は死んだ」の一節(125章)で有名で、『ツァラトゥストラ』よりも先にこの考えが示されている。アフォリズム構成で、『ツァラトゥストラ』の萌芽が見られる。
物語は殺人計画から始まり、ネヴィルは前妻オードリイとケイをカミラ邸で和解させようとします。ケイはオードリーを憎み、その直後カミラ夫人が殺害されます。
チェーホフは『桜の園』などの戯曲で知られますが、日常と貧しい人々への温かい眼差しを描く短編の名手でもあり、『カシタンカ』などユーモラスな作品も生み出しました。
結婚翌日に殺されたサンディアゴ・ラサールの事件を、複数の証言と時間軸を交えて「なぜ殺されなければならなかったのか」複眼的に描く、入り組んだ前衛的作品。登場人物が多い。
群狼事件の死刑囚スタッセンは、異常な動機ながらも狂気の中に独自の理性を持ち、手記でその行動様式を明かしています。
ミラーは映画館で出会った少女ミリアムと同居を始める(「ミリアム」)。叔父の葬儀帰り、ケイは棺桶芸をする老夫婦に出会う表題作。カポーティの最初期の短編を集めた作品集。
V・I・ウォーショースキーの旧友、女医ロティ。勤務先の看護婦の妹コンスエロはチンピラの夫を面接会場へ送る途中で産気づき、第五フレンドシップ病院で母子ともに病死。数日後、コンスエロを医師が撲殺され……。
期待に反して内容は通常のDNAの解説に終始。DNAが「生物と無生物のあいだ」を決定づける要因ではあるが、粘土や最初のアミノ酸といった生命誕生の考察を期待していた読者には物足りない結果となった。
、論題は「学問と芸術の復興は、習俗の純化に寄与したか、どうか、について」ですが、この答えはルソーはNoと言っています。
アショーストは休暇先で農家の娘、ミーガンと恋に落ち、林檎の樹の下で愛を誓う。しかし心変わりし、別の女性と結婚。25年後、村を再訪し彼は、ミーガンが自殺し、遺言通り林檎の樹の下に葬られていたと知る。
和辻哲郎が奈良の浄瑠璃寺など古寺をを訪れたときのエッセイ。おそらく旅行記になるんじゃないでしょうか古寺や仏像の美しさ、ルーツなどについて考察しています。仏像好きにはオススメしたい本です。
結婚と離婚を繰り返す「かわいい女」など、劇的な出来事はない短編集。しかし、日常の一コマに潜む微笑ましさや悲哀が繊細に描かれており、深く印象に残る作品だ。
結婚式に現れない兄シーモアを待つ弟「わたし」。渋滞で花嫁の親族を家に招くと、シーモアが「幸せすぎる」と綴った日記を見つける。失踪の原因は不明だが、彼の複雑な心情が垣間見える。