切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話
「本を読むということは、下手をすると気が狂うくらいのことだ」という言葉に惹かれて読んでみた。読むことは革命そのものである―煽情的だが、読むことと書くことへの永遠の憧憬に満たされた読書論。
本が好き! 4級
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ブログに時々書評というか感想文を書いてますが、「本」でつながるコミュニティがあればそちらにも顔を出したいなと思い、参加してみました。しばらくはブログへのリンクにて。
「本を読むということは、下手をすると気が狂うくらいのことだ」という言葉に惹かれて読んでみた。読むことは革命そのものである―煽情的だが、読むことと書くことへの永遠の憧憬に満たされた読書論。
ずっと考え続けてきた「日本人とは何なのか」という問いに対し、「同じ問いをを共有するという意味において」私は日本人だったのだ、ということを理解させてくれた本。ここを出発点に、また様々な読書と思索の幅が広がりそう。
留学から帰ってきてから何年経ったのか、数えるのも面倒になるくらいの時間が経ち、英語力の方もすっかり錆…
「原孫子」というシンプルな原典にも拠りつつ、「孫子」の思想の本質を平易な文章で浮き彫りにする格好の入門書。自身の日本軍における経験から、日本の組織の非合理性、精神至上主義を断罪するくだりは悲痛な教訓として現在にもこだまする。
「総力戦研究所」に集められた軍・官・民の若手エリートにとって、長期戦に耐えられない日本の国力とその必然的な敗戦は自明だった。にもかかわらずその提言を国策として反映できない日本の組織の不思議さについて深く考えさせられる一冊。
一時期、Twitterでやたらと飛び交っていて気になってた本。 本の内容を簡単に紹介しておくと…
「情報」を軽視することによって、戦略レベルでも作戦レベルでも全くアメリカに歯が立たずに自壊した旧日本軍。その病弊は現在の日本の組織にも受け継がれている悲しきDNAだと思います。実体験をもとに、情報なき国家の危うさに警鐘を鳴らす名著。
「民族の起源」という根源的な問題ですら、時勢に応じて柔軟に?解釈を変え、その時に最も便利な「神話」を生み出す日本人の民族性を垣間見ることができます。普段まとまった論評を目にすることができない”民族起源論”についての貴重な参考書。
「人はいかに見事に生きるべきか」というテーマにふさわしい、楽毅という人物であり、宮城谷さんの描き方だと思います。中国古典の世界がこんなに魅力的だとは知りませんでした。
神道も仏教もごちゃまぜにして信仰してしまう日本という国の宗教観を理解するのに適した入門書だと思います。初詣で神社にもお寺にも行くのはなんで?と思った私のような方に。個人的には著者の「神道ソングライター」という肩書が好き。