エブリ リトル シング クワガタと少年 (講談社文庫 お 106-2)





20才を過ぎてから読んだ本の中でベスト3に入る作品。 読者が自殺を思いとどまったというニュース。 正直、眉唾だと思いましたが、読んでみて大納得。 読んだ分だけ幸せになれます。 読んだ分だけ前向きになれます。 生まれてきてよかったと思わせてくれるたぐいまれな傑作です。 この本のすごいところは、まず、1つ1つの短編の完成度が高いことです。 もう、第一話のクワガタと少年で号泣(ノω・、) 残りの5話も、「え、そうきたか!」という感動的な話が詰まっています。 だけど、それよりも凄いのは・・・ これ、6話の短編集なのに、実はすべての話がつながっているんです。 最初の話で、少年が5本足のクワガタを買う。 そんな些細なことから(だから本のタイトルが「エブリリトルシング」なんだと思いました)、物語はドンドン広がっていきます。 これは伊坂幸太郎や重松清ファンにはたまらないですね。 しかも、名言が散りばめられていて、小説なのに思わずマーカーを引きたくなります。 感動のあまり号泣してしまい、目が腫れました。 自信を持ってお勧めします。


