生者と死者に告ぐ




「ドイツミステリの女王」ノイハウスはこの作品でも健在だった。
穏やかに暮らしていた女性の人生は、犬を連れて散歩中に頭部を狙撃されたことで突然終わりを告げた。さら…

本が好き! 2級
書評数:64 件
得票数:154 票
ミステリを中心に本を読んでいます。甘口です。




「ドイツミステリの女王」ノイハウスはこの作品でも健在だった。
穏やかに暮らしていた女性の人生は、犬を連れて散歩中に頭部を狙撃されたことで突然終わりを告げた。さら…




人気シリーズの第5作。順番に読めば、きっとより楽しめる。
風力発電施設の建設会社で、夜警の男が死体となって発見された。社長室のデスクにはハムスターの死骸があ…




タイトルだけはずいぶん以前から発表されていたシリーズ最新作。
帝都東京へ赴いた修野まり、峰葉実香、柏木照穂の三人。東京駅構内にある東京鉄道ホテルのメゾネット・…




もはや、警察ものには定番となった感がある組織内対立。みどころは龍機兵なのだけれど、全体を見るとこれはおもしろさを加えるガジェットに過ぎない気がしました。
新時代に台頭した「機甲兵装」と呼ばれる近接戦闘兵器。その進化系「機龍兵」の導入にあたって、警視庁…




昨今流行りのお店系ミステリ。ぜひ、ご賞味ください。
亡き父の後を継ぎ、喫茶店を経営する惣司季。共に働く弟の智は勤めていた警察を突然辞め、半年前に戻っ…




『福家警部補の挨拶』『福家警部補の再訪』に続くシリーズ第三弾。おもしろさは相変わらず。次回以降も期待できる展開に満足しました。
かつて親友として、同人漫画を共同執筆した真理子とみどり。時の流れは立ち場を変え、真理子は出版社の…




古野まほろと警察小説。あまりイメージとして近くは感じられなかったのですが、思いのほか切ない仕上がりになっていて、好印象です。
東京帝大を卒業した二条実房は、キャリア警察官として交番研修から埼玉中央署勤務へ。学生時代左翼組織…




お得意の青春ミステリ。しかも、父親世代との融合もあるといった、まるで樋口作品の美味しいところ取りのようです。デビュー作とかぶる部分もあり、総決算的な意味合いがあったのかもしれません。
学園理事長の娘で、江戸文化研究会の部長を務める高原明日奈が姿を消した。青葉樹は後輩の紅亜に押され…




40年ほど前のミステリが話題になっていますが、こちらは75年前のミステリ。帯には「クリスティに比肩する英国探偵小説黄金期もう一人の女王」という惹句。これを読まずにいられようか。
霧のロンドン、仮装舞踏会の夜、メフィストフェレスに扮した男が殺害された。被害者は翌朝、あろうこと…





最近、それまでとはちょっと違った世界へ行っていた村山さんが、再び元の場所へ帰ってきたかのようです。しかもパワーアップして。黒と白なら間違いなく白。
学校に居場所を失い、親をも失ったまりも。11歳の彼女が出会ったのは、馬だった。馬とふれあい、その…




死後数年、なぜかこの時期に突如として売れている作品です。
7月7日午後7時、推理作家の坂井正夫が服毒死した。自殺とされたが、編集者の中田秋子は不審に思い、…




バルコニーの手すりの上で踊っていて転落死した貴族。ホテル内で起きた事件の真相を探るべく、女主人セシリーは動き始めた。
亡き夫からペニーフット・ホテルの経営を引き継いだセシリー。支配人のバクスターは、彼女の片腕として忠…




天帝シリーズ第5作。高度4000メートルに位置する飛行機というクローズドサークルでの出来事だけに、非常に緊迫感がありました。シリーズ再開にふさわしい作品です。
穴井戸栄子とアメリカに渡った古野まほろ。その帰途、乗り込んだ日本帝国政府専用機「おおろら」がハイ…




第20回横溝正史賞最終候補作。これは叩かれるだろうな、というのが率直な感想。でも、はっきり言って僕個人はこの作品のことが好きだったりします。
夏休みに入って間もないある朝、グラウンドでひとりの生徒が遺体となって発見された。状況では校舎の窓…




受験というイベントが登場することで、否応なく結末が近づいていることを意識させるシリーズ第4弾。遠子先輩の不在というシリーズとしてはやや寂しい状態です。
遠子先輩が受験勉強に専念するため文芸部を休部すると言い出した。考えてみれば、受験生なのだから当然…




3章仕立で構成される、栄美の不思議な青春物語。ヒロイン栄美視点の一章、三章に挟まれる形で大学生ユージ視点の二章が入ります。
帰国子女の栄美は、日本で高校生活を送ることになった。なかなか日本の風習には馴染めなかった栄美だっ…




スピンオフ作品の楽しさは再会にあります。以前読んだあの作品のあの登場人物がちょっとだけ絡んでくるという楽しみ。思いもよらぬ過去だったり、成長した姿だったり、あるいはまさかと思う裏側だったり。もちろん、既に読んでいることを前提で。
悔しさ、恥ずかしさ、いたたまれなさ。そんな誰もが味わう感情の動き。完膚なきまで打ちのめされたあの…




短編ひとつひとつがおもしろく、論理とサプライズに徹した作品集。読者の常識からすれば、どこかずれた感じがする「この国」に住む人々に光が当てられ、その行動と動機の異常性を明らかにしていきます。
開国以来、一党独裁体制で長く安全を享受してきた「この国」。常に戦争を避け、ひたすら経済大国への道…




今回のメインになるのはクラスメイトの芥川くん。男子の鑑のようにも思えた彼ですが、こんな難しい過去を抱えていたことが意外でした。
遠子先輩が図書館で借りてきた一冊の本。その異常を先輩が発見したとき、事件は明らかになった。「ああ…



読みやすいライトミステリ。手塚をはじめとした第二部の新人ホストや豆柴の相棒早乙女など新キャラも多く、その分古参のホストたちの出番が少なくなった印象があります。
風営法が改正され、その影響でclub indigoも二部制を敷くことになった。従来の営業は夜間の…