白痴
普段は隠されている人間のリアルな本音を、容赦なく引きずり出す様が描かれています。
私たちは、心の奥底で想っている本音を、実際の生活の場では人前にさらけ出したりはしません。 そんなこ…
本が好き! 2級
書評数:37 件
得票数:338 票
キャノン株式会社、そして、アメリカのゲームメーカー、エレクトロニックアーツのアートディレクターを経て、2011年に起業。
現在は、絵本作家としてオリジナルブランドの絵本の企画、製作、販売を行っています。
毎週土曜日に読書会を開催していますので、お気軽にお越しください!
普段は隠されている人間のリアルな本音を、容赦なく引きずり出す様が描かれています。
私たちは、心の奥底で想っている本音を、実際の生活の場では人前にさらけ出したりはしません。 そんなこ…
「旅のラゴス」は、筒井康隆が小説技術を縦横無尽に駆使して描く超絶技巧のファンタジー小説です。
この世知辛い世の中、楽しいことばかりではありません。 日々生活をしていたら嫌なこと、辛いことだって…
「芸術」とは何?と問われて、あなたはどう答えますか?「マリヴロンと少女」には、芸術についての賢治の思想が描かれています。
「芸術」とは何?と問われて、あなたはどう答えますか? 絵画でしょうか? それとも音楽でしょうか?…
夏目漱石「行人」は、重責に苦悩する漱石の心の声を描いたのではないだろうか。
「行人」は、1912年(大正元年)12月6日から1913年11月5日まで、朝日新聞に連載された長編小…
アラン・シリトー「長距離走者の孤独」は、シリトーのやりきれない怒りや不審な気持ちに溢れている。
アラン・シリトーの文章は、簡潔でとても読み易いです。 特にサリンジャーの凝りに凝った文章を読んだ後…
明治を生きた女の人生が、気品ある「生きた言葉」で描かれている秀作です。
時は明治初頭。 主人公、倫(とも)は、福島県の県令(今でいう県知事)を補佐する役人の夫を持つ女性。…
夏目漱石「夢十夜」第二夜は、漱石の心の叫びを描いているのだろうか。
「第二夜」は、悟りを開こうと苦悶する侍の物語です。 無の境地を掴もうとするひとりの侍。 …
夏目漱石「夢十夜」は、漱石の人生を知ると、より深くあじわえることでしょう。
「夢十夜」は、1908年(明治41年)に『朝日新聞』に連載された連作短編小説。 作家の人生をあ…
カズオ・イシグロ著「私を離さないで」は、二度読むといいかも。
なんとも切ない物語が始まります(・_・; この小説は、二度読む必要があります。 最初に読む際は、…
太宰治の切り口で語る、もの悲しくも哀れな出来事「列車」
上野から東北方面へ向けて走る列車。 つい希望に満ちた情景を思い浮かべてしまいますが、実際にはそうで…
太宰治「魚服記」は、一文たりとも疎かに読み飛ばせない小説です。
「魚服記」は、1933(昭和8)年に、雑誌「海豹」3月号に掲載された短編小説。 大学を中退し小説家…
堀江敏幸「雪沼とその周辺」は、文章の美しさで読ませる。
とある片田舎の小さな町「雪沼」。 そこに住む人々の人間模様を描いた短編集。 波瀾万丈の人生が…
多和田葉子「献灯使」は、ながら読みができるような柔な作品ではない。
この題名から、この小説がどんな物語なのかは、皆目、見当がつきません(^◇^;) そしてどんな状況な…
三島由紀夫『金閣寺』は、究極の人間の複雑な心の動きを描き切る。
1950年に、実際に起きた「金閣寺放火事件」がその題材です。 主人公は、金閣寺の修行僧である溝口。…
不思議な読書体験が味わえる、小川洋子著「人質の朗読会」
波乱万丈の人生ではなくても 誰かに話して聞かせたい「大切な思い出」が誰しもあるのではないでしょうか…
安部公房「人間そっくり」は、 アナタの存在が危ぶまれてくる小説です。
「人間そっくり」は1966年に『S-Fマガジン』に連載された作品です。 ある日、 自分は火星…
アルベルト・カミュ「異邦人」の文章は なぜ、たどたどしい文章なのか・・・。
「異邦人」を読み解くポイントは 主人公ムルソーの思い出語り、という点にあります。 平易で感情…
アルベルト・カミュ「ペスト」には、面白い仕掛けがあります。
「ペスト」は、1947年に出版された不条理小説。 疫病であるペストが人々を襲うということを当時のフ…
サン=テグジュペリ「夜間飛行」には、飛行機乗りにしか見えない世界が描かれています。
「夜間飛行」は、1931年にフランスのガリマール書店から出版された小説。 飛行機乗りとしての経験に…
泉鏡花「天守物語」は、高貴な女性の凛々しさが光る極上のエンターテイメントです。
「天守物語」は、1917年に文芸誌「新小説」に掲載された戯曲。 舞台は姫路城、天守閣。季節は晩…