中動態の世界 意志と責任の考古学



  

著者がいざなう「中動態」をめぐる旅
中動態。おそらく多くの人にとって耳なじみのない言葉だろう。端的に言えば「能動態」でも「受動態」でも…

					本が好き! 2級
					書評数:19 件
					得票数:270 票
					
とあるマイナー雑誌で編集者をやっております。
文学作品を味わいたい、文章スキルを上達させたいとの思いから登録しました。
自由気ままに、気の向くままに、アップできたら……と思っています。



  

著者がいざなう「中動態」をめぐる旅
中動態。おそらく多くの人にとって耳なじみのない言葉だろう。端的に言えば「能動態」でも「受動態」でも…




  

甘酸っぱくちょっぴり苦い等身大の「青春」録
一般に10代後半の時期は「青春」と形容され、のちの人生に影響を与えるような重大な選択を数多く求めら…



  

不気味な雰囲気漂う短編4編
ほのぼのとした表題。白を基調にしたポップな装丁。その牧歌的な印象に引きずられ、ハートフルな物語を期…




  

現代文教本の名著で"一段高い言語処理能力"を身につけよう
昔から現代文にはどこか"得体の知れない"イメージがあった。英語のように実学的でもなければ、日本史や…


  

「既存の価値観を疑う」珠玉の短編集
奇しくも「カルト宗教問題」が話題にのぼる中での刊行となった本作は、表題作「信仰」をはじめ八つの短編…


  

キーワードは「どうせ、うまくいかない」
価値観が多様化し、さまざまな利害や思惑が交錯する現代社会、自分の想定どおりに物事が進むことなどほぼ…



  

奴隷の歴史を「会計」でひも解く
奴隷制と会計。一見すると両者は決して交わらないように思えるが、どうやらそうではないらしい。本書が暴…


  

「居場所」をめぐる少女の物語
本作は「居場所」をめぐる2人の少女の物語である。空気を読みながら自らの居場所を作ろうと躍起になる律…



  

独ソ戦をモチーフにした「ビルドゥングスロマン」、もしくは少女の苦しみを克明に描いた「レポート」
舞台は独ソ戦下のソ連。モスクワ近郊の農村に暮らす16歳の少女・セラフィマは、ドイツ軍の侵攻によって…




  

「読者としての自分を鍛える」ことが洗練された原稿づくりへの第一歩
雑誌制作に携わるなかで断言できることが一つある。それは、「取材から原稿執筆まで、すべて完璧にこなせ…



  

SFアニメーション作品の金字塔を読み解く
折に触れて見直すアニメーション作品がいくつかある。その一つが『攻殻機動隊』だ。内務省にある首相直属…


  

何者かを演じずには生きていけない「人間」の脆さ
舞台は架空の孤島・千久世島。横溝正史や綾辻行人なら殺人事件が起きてしまいそうな雰囲気だが、そこは村…



  

終戦にいたるまでの「長い一日」
8月15日は言わずと知れた終戦記念日である。混迷を極める戦時体制にピリオドを打った節目の一日で、毎…


  

沖縄戦で凄惨な戦闘を繰り広げた「少年兵」の悲劇
舞台はヨーロッパ。ある国の公益法人「社会福祉公社」では〝国のための仕事〟と称し、様々な理由で少女た…


  

現代人必携の「早急に答えを出さず、じっと耐える」力
書店に行くと、「課題設定」「問題解決」系のフレームワーク本が多く平積みされている姿が目に飛び込んで…



  

ハライチ岩井が活字で"ラジオ"する!
エッセイとはさしずめラジオのフリートークのようなものだと思う。 いずれも日常生活で体験した出来…



  

ポンコツアンドロイドが示唆する「人間とロボットの共生」
気鋭のアニメーション監督・吉浦康裕氏は自身の作品を通して「人間とロボットの関係性」に一石を投じてい…



  

「普通」「常識」「当たり前」を疑う村田沙耶香の真骨頂
非常にセンシティブな表題だが、作品そのものは示唆に富んでおり、読者の想像力を刺激する仕上がりとなっ…




  

「普通の生き方」という価値観に一石
本作が投げかけるのは伝統的価値観への疑問だ。学校を卒業したら正社員として働く。結婚・出産を経て温か…