ヴェルリオーカ





著者はソビエト文学界の鬼才にして生き残ったひと 1982年「新世界」へ発表された バラと虹色の猫の会話に始まる物語 大烏は云う『見破られるおそれのない悪がある。それはたくみに善に見せかける能力があるからだ』
過去を思い出せないワーシャと詩人のたまごイーワがおしゃべりなバラ色のねこと旅にでる。小学生から読める…

本が好き! 4級
書評数:11 件
得票数:67 票
ロシア文学が特に好きですが、いまは韓国の小説家に注目してます
2020年のベストはミンジンリー「パチンコ」です
日本文学では絲山秋子さん、赤松利市さんの新作を追ってます
プロフィール画像はエルクポットとペン画の寓意さん(elkpot.net)のフリーアイコンです





著者はソビエト文学界の鬼才にして生き残ったひと 1982年「新世界」へ発表された バラと虹色の猫の会話に始まる物語 大烏は云う『見破られるおそれのない悪がある。それはたくみに善に見せかける能力があるからだ』
過去を思い出せないワーシャと詩人のたまごイーワがおしゃべりなバラ色のねこと旅にでる。小学生から読める…





父方日本人、母方イタリア人の'61年生まれペルー人作家のユーモア溢れる失恋物語 表紙の仰々しさと重いタイトルを裏切るペルー小説
フェルナンドは頭がよいけと見た目がさっぱりの少年 彼の9歳から23歳までの美少女に振り回されたあげ…





戦時下の福岡刑務所が舞台 韓国の若くして獄死した詩人尹東柱と文盲の日本人看守、文系学徒兵を密かにつないでいたものは何だったのか? あまりに意外な真実が明かされてゆく 「風の絵師」「根の深い木」の作者である
重厚でかつ美しい詩のような物語に構築された見事な作品。 著者は「美しい虚構」「読者との共感」を…





主人公ゼブラの師匠は云う 「読書などというものは存在しない。再読があるだけだ。」 著者は1983年生まれのイラン系アメリカ人 プロローグの前に金光般若経の一章が用意されている 鮮烈な作品
「お前は文学以外の何ものも愛してはならない」 とゼブラは父に言われた 大量の知を持つ一族の末裔 …




第一章と最終章にロシア文学の美しさを感じる グロスマンの作品
イワン・グリゴーリエヴィッチはラーゲリで30年囚われた後、出所してきた スターリン時代1930年頃…




ウリツカヤ自身が力を注いだ長編の下巻 上巻から一気に力強くなって読後は深く心に刻まれる
アラファトの第一次インティファーダ宣言演説の抜粋を読んで 「ムスリムの同胞たちは日に五回祈ってるん…




堀江敏幸に「久し振りに総合小説というものを読んだ気がする」と云わしめたウリツカヤの長編
ポーランド生まれのユダヤ人でゲシュタポで働きカトリック司祭となったダニエルのただならない人生 …




フランス人作家によるチェーホフ観、小さなエピソードの連続でチェーホフそのひとを浮き上がらせる 読みやすく面白い
作家チェーホフのひととなりを同じ作家が描いて興味深い 医師でもあるチェーホフが頑として自身の肺結核…





トラウマ覚悟で読む作品です
ボダ子の本名はまさかの恵子である 赤松利市作品のなかでも指折りのしんどい小説である。読了後のトラウ…





ほんとのブッダの姿を知る怖さと面白さ 想像のはるか斜め上をゆく仏教の祖、ブッダは意外で異端なひとだった。





少し奇妙な若者たちの詩的で個性的に描いて惹き付ける これからという時に郷里、鳥取へ帰らざるをえなかった著者の代表作
小野一助、二助、町子の兄妹と従兄弟の三五郎の共同生活。それぞれが個性あるエッセンスを持っている。 …