エンドロールまであと、

報われるはずがなかった。とわかっていても、心の一部が欠けてしまったような喪失感が残った。 皆みんな一生懸命で、世界が自分にすごく厳しくて、でもそれに負けないように必死に立ち続けようとしていて、書き下ろされた短編で、3人は少しは未来が見えてきた気もするけど、佐馬だけはどうしても心残りで、 やっぱりどこか、心のどこかが傷を負って血を流していて、 みんな頑張れ。ここからが始まりだよね。と応援してあげたい気持ちと、どうしてもやりきれない気持ちが私の中でせめぎあっていて、少し苦しくなった。 壁井さんの作品は好きだけど、今思うと報われない恋が多い気がする。 彼らからしたら、また壁井さんのなかでは、ちゃんと恋に決着がついてすっきり明るいのかもしれない。 でも私にはどうしてもこれが幸せだとは思えない・・・。 確かに現実的に考えると、この展開は真っ当だろうけれど、だからこそ、本という架空の世界で生きる彼らには 幸せに きらきらとした日常を生きていて欲しいと思ってしまうのだ。 やっぱり物語のなかぐらい、ハッピーエンドがみたいものなのです・・・。
投票(0)コメント(0)2010-07-11


