ザリガニの鳴くところ
生きものの気配が色濃く残る湿地と、そこで生きた『湿地の少女』
本書で描かれている自然の描写は美しいです。海水と汽水の混じる湿地帯に広がる潟湖(せきこ)と呼ばれる…
本が好き! 2級
書評数:22 件
得票数:285 票
宜しくお願いします。 (^^)
読書と散歩とお酒が好きなアパート大家さん兼、週3日の大学図書館勤め人。
休みの日には庭仕事に勤しみます。
生きものの気配が色濃く残る湿地と、そこで生きた『湿地の少女』
本書で描かれている自然の描写は美しいです。海水と汽水の混じる湿地帯に広がる潟湖(せきこ)と呼ばれる…
登場人部たちのその後の人生に思いを馳せます。
浅田次郎さんの短編小説です。作中の中では全てが語り切られず、お話によっては終わり方にモヤモヤしたも…
ピアノを奏で、他者と対話し目の前に広がる心の風景。
上巻からの続きで、コンテスト本戦前の段階で十分すぎる程に濃い内容でした。予選でこの演奏レベル、本戦…
音楽は聴くものの心を想像で膨らませ、本もまた同じように読者の想像を膨らませ此処ではない場所へ連れて行ってくれる。両者は近い存在なのかもしれない。
六番目の小夜子に続いて、もう一冊恩田さんの小説「蜜蜂と遠雷」を読みました。六番目の~、は舞台が地方…
-オレはずうっと、こうやってキレイに回っているところを見ていたいと思うよ。-
一番最初に読んだ恩田さんの小説です。そして毎年桜の咲くこの時期になると決まって読み返す一冊でもあり…
十五人の少年が漂着した島を求めて。
久しぶりにシーナさんの本を読みました。 私もシーナさん同様に子供の頃ヴェルヌの十五少年漂流記を…
人生の大先輩から『失敗すること』についてのメッセージ
この春から高校生や大学生、あるいは新社会人など新たな環境で何かに挑戦する人に特に手に取ってもらえる…
著者の素直な気持ちに触れる事の出来る一冊
著者のダニエル・タメッドはサヴァン症候群で自閉症スペクトラムです。 まずこの本を読んだことでダニ…
本書の「あとがき」まで読んで欲しい一冊です。
上巻に続いて、下巻も無事読み終えました。 そして読み終えると最初からもう一度、改めて読みなおした…
今は誰の物語なのか?交差する時代と人々
病院のベッドで臨終を迎えようとする女性(ネル)とそれを看取る孫娘のカサンドラ。亡くなる直前にネルが…
ばらばらのパーツが繋がって、最後に見せるものとは?
歴史ミステリです。 物語はタイトルある一冊の古書を巡り、また時代を遡って様々な語り手たちの記憶が…
なんだ、父親らしいこともしていたじゃないか。
この「不在」の舞台は近所の人たちから『病院屋敷』と呼ばれる大きな作りの病院です。病院屋敷と聞くと、…
この人と一緒に仕事がしたい!そう思わせる魅力にあふれています。
僕が就職活動をしていた時に、企業のウェブサイトを見て大事にした基準があります。それがキャッチコピー…
時代は移り変わっても、ミステリが好きな人の想いは変わらない。
タイトル通り51人のミステリ作家がデビューした当時の文学界の様子、当時の世相などもふくめて書かれた…
8つの物語、それぞれの物語り
表紙の貝のイラストに一目惚れして手にした本です。アンソニー・ドーアの「シェル・コレクター」は現実の…
テープから聴こえてきたのは幼い自分の声
箱の中のジグソーパズルのピースを、見ないで感触だけを基に組み立てているような感想を読んでいて味わい…
機知に富んだ郷士と、良き相棒でもある従士の物語
読んでいて面白くて声に出して何度も笑いながら読んでました。 はじめ手に取った時は分厚くて500ペ…
故郷と母とバイオリン
戦争って本当に嫌だなと思う。今の日本で戦争とは程遠い暮らしの中にいるとつい、忘れがちになるけれど、…
心のゆとりと時間をめぐる冒険
偶然知ったのですが、今日は「時の記念日」とのこと。ミヒャエル・エンデ著の「モモ」も時間に関したお話…
時代に流れず逆らわず、真摯に櫛と向かい続けた女性職人の物語り
幕末の江戸から明治へと時代が移りゆく中で「お六櫛」という梳櫛を挽いた女性職人とその家族の物語だ。物…