ループ
壮大なストーリー。 Jホラーの傑作「リング」シリーズの完結編となる作品です。 (意外に知られていませんが、「リング」・「らせん」・「ループ」は3部作で、これに加えて番外編の「バースデイ」もあります) 映画の影響か、よくホラー3部作とも間違えられるのですが、個人的には1作目のリング以外はホラー要素を強調していないように思えます。 1作目「リング」で貞子の呪いの恐怖を表現し、2作目「らせん」では呪いを科学・医学の見地から解明しようとされています。そして本作「ループ」では過去の2作品を全く違った見方で見ています。やや後付け的なストーリーにも感じましたが、ファンとしては納得できる作品になっていました。 ある意味で3作は(特に「ループ」)は独立した物語なので、それぞれを単独で読んでも楽しむことが出来ると思います。ただ、やはり最大の感動を得るためには「リング」「らせん」「ループ」の順に読むのをお勧めします。 全てを読み終わった後に「恐怖」では無く、「感動」を残してくれる作品だと思います。