スクールボーイ閣下〈下〉




スパイ小説史上、最高の作家ジョン・ル・カレの「スクールボーイ閣下」
スパイ小説が大好きで、暇をみては読み耽っています。 このスパイ小説というのは、ミステリの中でも、際…

本が好き! 1級
書評数:195 件
得票数:3211 票
エンターテインメント小説、純文学、ノンフィクションなど、ジャンルを問わず、読書三昧の日々を送っています。
大好きな作品について、これから少しずつレビューをしていきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。




スパイ小説史上、最高の作家ジョン・ル・カレの「スクールボーイ閣下」
スパイ小説が大好きで、暇をみては読み耽っています。 このスパイ小説というのは、ミステリの中でも、際…





司馬遼太郎が初めて中国の歴史を素材にして、歴史を旋回させる権力がもつ不思議さ、玄妙さを描いた 「項羽と劉邦」
司馬遼太郎の歴史小説「項羽と劉邦」(上・中・下巻)についてのレビューです。 司馬遼太郎は、幕末…





お上に対する痛烈な批判が、透かし絵のように浮かび上がってくる、森鷗外の「最後の一句」
この今回読み終えた「最後の一句」は、大正4年10月の雑誌「中央公論」に発表された歴史小説で、鷗外が長…




国際謀略小説という枠組みの中に、見事に連城三紀彦の独自の世界を築き上げた「黄昏のベルリン」
連城三紀彦、その妖しいまでの華麗な文章の美しさで私を魅了してやまない作家。 彼の「戻り川心中」…




稀代の美文家で、今は亡き連城三紀彦の記念すべき初期の短編集「変調二人羽織」
今回読了したのは、稀代の美文家で、今は亡き連城三紀彦の記念すべき第1作の「変調二人羽織」以下、今は廃…





安部公房の歴史小説「榎本武揚」
「壁」でこんなにも凄い小説があったのかと衝撃を受けて以来、「砂の女」「他人の顔」「燃えつきた地図」「…




幕末という"時代"によって壊された悲劇の青年、岡田以蔵を描いた、司馬遼太郎の「人斬り以蔵」
幕末・維新は、公武合体論、尊皇攘夷論、佐幕、勤皇などと、まさに激動の時代でした。 そうした時勢…




忍者たちが織りなす戦国絵巻を通して、時代の変貌を捉えた、司馬遼太郎の初期のロマンの香り溢れる、伝奇時代小説の傑作「梟の城」
この司馬遼太郎の初期の作家活動の中で重要な作品で、直木賞を受賞した「梟の城」は、司馬遼太郎という作家…




「眠狂四郎」シリーズと並ぶ柴田錬三郎の、もうひとつの傑作時代小説「赤い影法師」
今回読み終えた「赤い影法師」は、「眠狂四郎」シリーズと並ぶ柴田錬三郎の、もうひとつの傑作だと思います…




幕末の江戸開城という、歴史的な出来事の緊迫した舞台裏を描いた、海音寺潮五郎の「江戸開城」
歴史小説への耽溺の日々の中で、今回読み終えたのは、海音寺潮五郎の「江戸開城」。 この作品は、薩…




合理主義と心理主義で行き詰った現代の小説に、鮮やかな"アンチテーゼ"を示した、海音寺潮五郎の「平将門」
海音寺潮五郎の「平将門」(上・中・下巻)、併せてのレビューです。 歴史小説が大好きで、折にふれ…




生と死に真摯に対峙し、そこで生きることと死ぬことの意味を静かに考える、志賀直哉の「城の崎にて」
この白樺派を代表する作家で、客観的な写実による簡潔な文体で、独特な格調をもつ作品が多い志賀直哉。 …





大岡昇平の第31回日本推理作家協会賞受賞作「事件」
大岡昇平の第31回日本推理作家協会賞受賞作「事件」を読み終えました。 この作品は「俘虜記」「レ…





太宰治の作品の中でも、個人的に好きな短編小説「満願」
この「太宰治全集 2」の中では、「富嶽百景」が、最も太宰治という作家の本質が出ていて大好きな作品です…





限りなく、そして、愛おしいほどのやりきれない、哀切の気持ちに誘う、川端康成の「伊豆の踊子」
「道がつづら折りになって、いよいよ、天城峠に近づいたと思うころ、雨足がすぎの密林を白く染めながら、す…





死というものを身近に感じ、死と対峙しながら生きた、梶井基次郎の研ぎ澄まされた五感を通して鮮烈に表現した「闇の絵巻」
この夭折の作家、梶井基次郎の小説の中で、「檸檬」「城のある町」と並んで大好きな作品が「闇の絵巻」です…





山本周五郎の市井ものの晩年の代表作「さぶ」
私が敬愛する作家のひとり山本周五郎の市井ものの晩年の代表作ともいえる「さぶ」を、本棚の奥から取り出し…





仏教の普及に殉じる鑑真の姿を通して、奈良王朝の複雑な政治状況の光と影を透徹した筆致で描き出した秀作「氷輪」
永井路子の歴史小説「氷輪」の上・下巻あわせてのレビューです。 歴史小説と言われるジャンルの小説…





作品全篇にうっすらと漂う、明朗な無常観が味わい深い、庄野潤三の「ザボンの花」
吉行淳之介、遠藤周作、安岡章太郎などの、いわゆる"第三の新人"と文学史上で言われている作家たちの中で…





信長小説の原点とでも言うべき、坂口安吾の「信長」
織田信長を描いた小説としては、津本陽の「下天は夢か」や遠藤周作の「反逆」などが好きな作品ですが、今回…