掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集
真っ暗なのに、光が見える。飾らない言葉に、息遣いを感じる。複雑な人生を引き受け、生き抜いた作家ルシア・ベルリンの初邦訳作品集。
ルシア・ベルリン。本国で「知る人ぞ知る」作家だった彼女の作品が死後再注目を集め、翻訳家・岸本佐知子の…
本が好き! 2級
書評数:11 件
得票数:237 票
本が好き!の運営担当です
高校時代は本屋でバイト。編集者として本をつくっていたので、本とはそれなりに長い付き合いです。現在、WEB業界の住人ですが、本はもっぱら紙で読む派。
造本や本の佇まいを愛しています。
真っ暗なのに、光が見える。飾らない言葉に、息遣いを感じる。複雑な人生を引き受け、生き抜いた作家ルシア・ベルリンの初邦訳作品集。
ルシア・ベルリン。本国で「知る人ぞ知る」作家だった彼女の作品が死後再注目を集め、翻訳家・岸本佐知子の…
日頃から文章に触れている人ほど、発見がある。ひらがな表記の効用、会話体のインパクト、句読点の打ち方。プロの書き手たちの文章解説を読みながら言葉への感度が高まる一冊!
文章術と銘打った本は数多くあるが、本書はそのどれにも当てはまりそうにない。 著者の三宅香帆さん…
美貌の悪党・黒トカゲの際立った存在感にくぎ付け必至!踊るような語り口、大胆不敵なトリック、美と狂気が入り混じる、乱歩ミステリーの真骨頂! #東京創元社 #文庫創刊60周年
最初にこの本を読んだとき、時代はまだ昭和だった。時は流れて、2019年令和元年。東京創元社の文庫創刊…
想いもひとも仕事も、つながっていく。独りよがりにならず、お互いが想像しあうことを忘れなければ。
例えば、スーパーの店先に並んだ商品は、勝手にそこにきて横たわっているのではない。 魚なら漁師が、野…
幻の小説『熱帯』から開く、摩訶不思議な世界の門。世界は謎に満ちている。『千一夜物語』をモチーフにした森見登美彦の「物語たることへの愛」が横溢した怪作!
分厚ければ分厚いほどに期待が高まるモリミン小説。 「待っていたよ!」書店に面陳された新作にそう心の…
善福寺川のそばにある、古びた洋館で暮らす4人の女を描く現代版『細雪』。ひとつ屋根の下、死者も生者も全力であがきながら、蛇行した川のように日々は続いていく。
単行本で出るたび、三浦しをんの作品は片っ端から読んできたが、書店を徘徊する習慣がなくなり、遅ればせな…
語っておかねばならない。かつてサイゴンにあった生の営みを。そしてそれらを衰退させてしまった戦争についてを。ベトナム系カナダ人作家キム・チュイが紡ぎだすことばの色彩はあまりに眩い。
2018年限定の文学賞、ニュー・アカデミー賞で最終ノミネート作家に選出されたベトナム系カナダ人作家の…
ほんとうの優しさとは何か? 余命宣告を受けた35歳の父が、2歳の息子に贈るメッセージ。
著者の幡野広志さんは、写真家であり、狩猟家、そして一児の父親である。 現在35歳。2017年12月…
フィンランドといえば雪をイメージするが、この物語に登場する4人の生き様は、同じ白でも微妙に異なり、一様ではない。
2018年4月に参加した「本が好き!×やまねこ合同読書会オフ」のプレゼンタイムで、訳者の古市真由美さ…
「一見ハチャメチャなのに王道」志ん生落語の面白さってこういうことなんだ!
落語好きの友人から薦められて読んだ一冊。 落語にハマったきっかけは、中野翠さんの『今夜も落語で…
戦後のナポリを舞台に、ふたりの少女の成長と友情を描く物語。憧れと嫉妬の対象であり、本音を言えるたったひとりの味方。つまり「親友」とはこういう仲のことだ。
西荻窪の今野書店で「今野書店スタッフが選んだ2017年私が本当に売りたかった本」の一冊として紹介され…