暴君――シェイクスピアの政治学
《この不都合なる世界》アメリカ大統領選挙が目前に迫った今こそシェイクスピア―気鋭の学者がシェイクスピアの戯曲に繰り返し出てくる「暴君」の謎を解き明かしつつ現代社会に問題を投げ返す。時宜を得た一冊。
グリーンブラットは贔屓の学者。新歴史主義の驍将としては『ルネサンスの自己成型』(高田茂樹訳、みすず…
本が好き! 3級
書評数:8 件
得票数:99 票
休日前の日と休日は、酒肴を用意して本を積み上げる。
大阪出身。文学部。
《この不都合なる世界》アメリカ大統領選挙が目前に迫った今こそシェイクスピア―気鋭の学者がシェイクスピアの戯曲に繰り返し出てくる「暴君」の謎を解き明かしつつ現代社会に問題を投げ返す。時宜を得た一冊。
グリーンブラットは贔屓の学者。新歴史主義の驍将としては『ルネサンスの自己成型』(高田茂樹訳、みすず…
《徒然草を江戸から読む》本。 徒然草の面白さはいうまでもなく、中世、近世、そして我々の時代の個性の違いまで浮かび上がる。
『徒然草』と聞くと誰でもげんなりする。教科書古文の代表作だからである。著者は「そうでもないんですよ」…
市中の大人(たいじん)~追悼 田辺聖子
たとえば『道頓堀の雨に別れて以来なり』でもいい。ひとまずは川柳作家・岸本水府の評伝である。「ひとま…
事実は小説より奇なり―一九世紀のイタリアというなじみのない舞台で、歴史・人生の面白さを存分に味わわせてくれるノンフィクション。
山本夏彦曰く、「人生は些事から成る」。とすれば歴史もまた些事により動く、と言ってよいかどうか。 …
ナチスの「桂冠法学者」と言われた二〇世紀屈指の“危険な”思想家があぶり出す危機と混迷の時代の本質を、明晰に解説した一冊
有名だが、多数の読者に支持されているというよりも、いくつかのエピソードの霧が当人をもやもやと包み込…
「クトゥルフ神話」の生みの親に『服従』のウエルベックが捧げた熱烈なオマージュ
『服従』で世界を騒然とさせたウエルベックの、最初の本。ウエルベックとあの怪奇な神話の創造主との結び…
「名誉」の男の千と一夜をたどりかえす
『世界収集家』の書評なのだが、たしかボルヘスのエッセーに本書の主人公リチャード・フランシス・バート…
我、乱世にあり~あの古典の真実
中学校の教科書にさえ載るくらいの古典のことだから、作者に関してもう知られる限りのことは知られている…