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ランピアン

ランピアン さん

本が好き! 1級
書評数:236 件
得票数:4489 票

好事家のサラリーマン、独学で政治思想史、社会思想史を学ぶ一書生です。某サイトの閉鎖に伴い、こちらの仲間に入れていただこうと引っ越ししてきました。よろしくお願いいたします。

書評 (236)

渡辺京二✕武田修志・博幸 往復書簡集 1998~2022

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渡辺京二✕武田修志・博幸 往復書簡集 1998~2022

魂の饗宴/一昨年逝去した思想家渡辺京二が、ドイツ文学者武田修志、古典研究家武田博幸の両氏と取り交わした手紙を集成した書簡集。密度の濃い両者の対話のうちに、渡辺の思想の本質に迫る手がかりが潜んでいる

『逝きし世の面影』の上梓いらい、渡辺京二に「歴史家」なる肩書を付す紹介記事が増えた。むろんそれは間違…

投票(15コメント(0)2024-07-15

統計学者としてのナイチンゲール

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統計学者としてのナイチンゲール

クリミアの「怪物」/近代看護の先駆者、白衣の天使フロレンス・ナイチンゲール。だが近年の研究が、知られざる彼女の真価を明らかにする。偉大な社会改革家にして超一流の統計学者、知識人ナイチンゲールの姿を。

私にとってフロレンス・ナイチンゲールとは、かつて読んだ幼児向けの偉人伝に描かれた可憐な乙女であり、洋…

投票(17コメント(2)2024-01-10

ディファイアンス ヒトラーと闘った3兄弟

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ディファイアンス ヒトラーと闘った3兄弟

ホロコーストが生んだ義賊/D・クレイグ主演の映画『ディファイアンス』の原作。ナチスの迫害を逃れたユダヤ人たちを結集し、同胞を救い共に生き延びるための戦いを展開した、ビエルスキ兄弟の知られざる活躍を描く

人類が経験する二度目の全体戦争となった第二次世界大戦は、周知のとおり数多の残酷物語を生んだ。わが国も…

投票(16コメント(0)2023-08-04

日本近代の逆説―渡辺京二評論集成〈1〉

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日本近代の逆説―渡辺京二評論集成〈1〉

異邦人の愛/昨年末に物故した思想史家、渡辺京二の評論集。日本近代史の底流に民衆の共同性への飢渇を見出した「ナショナリズムの暗底」、異色の西郷隆盛論「逆説としての明治十年戦争」等の代表的論考を収める

長年にわたり本サイトに駄文を書きつらねてきたが、これを自ら書評と呼ぶ気になれないのは、たとえば渡辺京…

投票(15コメント(0)2023-04-22

仮面ライダー(1) (石ノ森章太郎デジタル大全)

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仮面ライダー(1) (石ノ森章太郎デジタル大全)

エコロジカルな正義の戦士/ノーモア・ミナマタ、黒い雨……え?こんなイデオロギッシュなヒーローだったの?生物の機械化による地球支配をもくろむショッカーに対し、自然と生命のエネルギーで立ち向かう異形の戦士

1967年生まれの私の子供時代は、子供向けアニメと特撮番組の黄金時代だった。当時はむろん意識していな…

投票(20コメント(80)2022-07-11

鬼滅の刃 1

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鬼滅の刃 1

ありそうでなかった物語/復讐を軸としたモンスター・ホラーのストーリーに、少年誌の伝統たるスポ根マンガの要素を導入した「ありそうでなかった物語」。広範な読者を獲得し、コロナ禍の日本列島を席巻した話題作

教育上の悪影響を云々されていたアニメ「鬼滅の刃」遊郭編の放映時間が結局深夜と決まったようだが、妥当な…

投票(21コメント(97)2021-09-15

河内源氏 - 頼朝を生んだ武士本流 (中公新書)

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河内源氏 - 頼朝を生んだ武士本流 (中公新書)

武士の真面目/日本史上に名高い武士政権の創立者、源頼朝を生んだ河内源氏の盛衰を通して、歴史的存在としての武士の本質に迫った野心的著作。果たして我々現代人は、武士の実像について何を知っているだろうか?

いまだ猖獗を極める疫病のおかげで、〝史上最大の謀反人〟が主人公となる今年の大河ドラマも、桶狭間合戦決…

投票(26コメント(2)2020-11-03

自己実現という罠: 悪用される「内発的動機づけ」

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自己実現という罠: 悪用される「内発的動機づけ」

問題提起はたしかに有益だが/「好きなことを仕事に」「仕事で自己実現しよう」・・・甘い言葉をエサに若者の自己実現の夢を食い物にする、ブラック企業の詐術に対し、気鋭の心裡学者が敢然と「ノー」を突き付ける

私が逡巡の末に大学院へ進むのを断念したのは、たしか四回生になってしばらく経ってからのことだったと思う…

投票(34コメント(35)2020-07-29

憎悪の宗教―ユダヤ・キリスト・イスラム教と「聖なる憎悪」

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憎悪の宗教―ユダヤ・キリスト・イスラム教と「聖なる憎悪」

「寛容」なんぞ糞くらえ!/仏教学の大家が、仏教思想の精華たる中観を駆使して、ユダヤ・キリスト・イスラムなどヘブライ一神教に論争を挑む。言葉を尽くして正邪を争うその姿勢こそ、真の仏教と呼ぶに相応しい

俗に〝愛の宗教〟と喧伝されるキリスト教が、実はその教義の内奥に憎悪と復讐の精神を抱え込んでいること、…

投票(26コメント(7)2020-06-30

古典つまみ読み 古文の中の自由人たち

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古典つまみ読み 古文の中の自由人たち

自由を支えるもの/古文参考書のベストセラーで知られる河合塾の元講師による、大人のための古典再入門書。ゆきとどいた構成と簡明だが達意の文章に加え、日本古典に「自由」のありようを探求する著者の考察が秀逸

大人のための古文再入門を謳う本は世に珍しくないだろうが、おそらく本書はそれらの類書と一線を画している…

投票(21コメント(4)2020-01-25

日本神道史

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日本神道史

じつに手堅い概説書/パワースポット・ブーム等で参拝者が増加している神社だが、その背景にある神道について系統的に解説した書籍は意外にも少ない。専門家による実証的かつ堅実な記述で入門書として推奨できる一冊

外国人観光客の激増により、お隣の京都府をはじめ日本の有名観光地は大変な混雑だと聞く。日本人が訪れにく…

投票(22コメント(0)2018-09-24

リデルハートとリベラルな戦争観

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リデルハートとリベラルな戦争観

クラウゼヴィッツの戦争、リデルハートの戦争/凄惨な第一次大戦の禍害に接し、戦争の概念そのものを変えようとした男がいた。その理論「間接アプローチ」によって――気鋭の戦史研究家が描く「戦争の思想家」の全貌

前世紀、すなわち二十世紀における最大の思想家とはいったい誰だろうか。ハイデガーかフーコーか、それとも…

投票(14コメント(0)2018-09-24

今日から役立つ! 外為マネロン対策講座

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今日から役立つ! 外為マネロン対策講座

リスクベース・アプローチの実践/三菱UFJ銀行スタッフの手になる、外為業務におけるマネー・ローンダリング防止のための実務書。今や焦眉の急であるリスクベース・アプローチ実践のための教科書として有用

不動産投資入門書に引き続き、また誰も読まない(いや、この書評自体読まれないだろうが)超マニアックな書…

投票(16コメント(6)2018-09-08

バブル:日本迷走の原点

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バブル:日本迷走の原点

経済と人間が織りなす逆説/日経新聞の花形記者であった著者が描き出すバブル狂騒曲の顛末。自由と規制の相剋が生み出した、時代の申し子たるバブル紳士たちの軌跡は、あの未曾有の時代を振りかえる貴重な証言である

わが職場では夏季が人事異動の季節であり、そのあれこれが一段落つくと業務研修が開始される。今年は戦後日…

投票(27コメント(18)2018-09-01
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