攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 眠り男の棺
『攻殻機動隊』からネット社会の個について考える
「見たけりゃ見ればいいのよ。市販品の全身義体でよければね」 草薙素子の義体は表面上は市販品…
本が好き! 1級
書評数:1066 件
得票数:19825 票
文学作品、ミステリ、SF、時代小説とあまりジャンルにこだわらずに読んでいますが、最近のものより古い作品を選びがちです。
2019年以降、小説の比率が下がって、半分ぐらいは学術的な本を読むようになりました。哲学、心理学、文化人類学、民俗学、生物学、科学、数学、歴史等々こちらもジャンルを絞りきれません。おまけに読む速度も落ちる一方です。
2022年献本以外、評価の星をつけるのをやめることにしました。自身いくつをつけるか迷うことも多く、また評価基準は人それぞれ、良さは書評の内容でご判断いただければと思います。
プロフィール画像は自作の切り絵です。不定期に替えていきます。飽きっぽくてすみません。
『攻殻機動隊』からネット社会の個について考える
「見たけりゃ見ればいいのよ。市販品の全身義体でよければね」 草薙素子の義体は表面上は市販品…
水滸伝。あるいは三国志。キャラが立った登場人物たちのそれぞれの再出発物語は、スター・ウォーズエピソードⅣのような感慨を与えてくれて、これがデビュー作と知り驚く。
かつて「火喰鳥」の別名で江戸随一の武家火消と呼ばれた男松永源吾。ある火事が原因で引退し、今は妻とふ…
圧巻は豪雨の中の避難所での演奏シーン。近年増える傾向のある災害による避難のリアル。その場での演奏は絵空事かもしれないが胸に響くものは嘘ではない。
「増えすぎた本をなんとかしなければ」 そんな風に考えるのは私一人ではあるまい。いつか読もう…
遠藤の神への思いを感じさせる『沈黙』に続く作品。
小説がうまい。 コリン・ウィルソンの小説とは言いにくいSFに続けて読んだためか、冒頭1ペー…
処女作『アウトサイダー』の基本理念を小説の形式で。そして著者初のクトゥルー神話。
とにかくまえがきが長い。20ページあまり。この「ラヴクラフト風小説」を書くきっかけとなった事情を書…
『非情のライセンス』。昔あったそんな刑事ドラマを思い出した。
ストーリーなどはとんと覚えておらず、思い浮かぶのは天地茂の眉間のしわばかり。YouTubeで映像を…
京極堂が行う事件の解決は単なる謎解きではなく「憑きもの落とし」である。犯人を言い当てるだけなら何も関係者一同を集めて語る必要などない。
論破される人を見るのは面白い。 ことにその人がいけ好かない奴なら痛快ですらある。 し…
野村胡堂の『胡堂百話』に「鏡花に傾倒したことがあるが、そこから抜け出そうと努力した」との記述がある。「鏡花の文章」からの脱却、と捉えていたのだが読み返してもそんな記述見つからない。思い込みだろうか。
思い込みかもしれないが、鏡花の文章を確かめようと読んでみた。鏡花の文章は独特の香りがする。とは言え…
電脳化。そして全身あるいは一部を義体化する人間。 一方で経験を積み思考回路が人間に近づく思考戦車。 はてしなく近づく双方。その違いはあるのか。あるとしたらそれはどこなのか。
「機械のボディを持って、意思に類するものを持っている。そういった意味では、わたしもあなたも同じ存在…
一人一人の印象は強くない江戸の群像警察もののようだったが、峰不二子風の女性登場でちょっと雰囲気の変わってきたシリーズ第三作。
逢坂平蔵にも少し慣れてきた三冊目。いい加減「池波鬼平」と比較するのはやめねば、と思いつつやはりどこ…
昔の盛岡を覗き、昔の文壇や政治家の様子も眺められる。思った以上に面白かった。ちなみにソニーの窮地を救った話はここには載っていなかった。
野村胡堂をご存じだろうか。昨今では地元岩手でも知名度はそれほど高くなくなってしまっているようだが、…
もっと多くの人に読まれてもいい作家との思いを常に感じているのだが、それはともかくずっと大事にしたい作家の一人である。
昭和の特撮を見る楽しみのひとつに、当時の時代そのものを垣間見る面白さがある。あの頃の街の風景。…
高級娼婦の一途な恋。損得で男とつきあっているはずの女が見せる意外な一面。それは真実なのか。妄想なのか。あわい期待が見せる幻か。
どの作品とすぐに挙げられるわけではないが、同様の設定は現代ではよく見る気がする。日本で言えば花魁だ…
新渡戸が南部武士の子であったこと。キリスト教徒であったこと。『武士道』を紹介するにあたり多くの場合欠けているこの二つのことを中心に語られる新渡戸像。
新渡戸の『武士道』は紹介・引用される際、多くはその内容を歪曲あるいは一部のみに限られている。武士道…
惜しい。願わくばもう三~四倍の分量で読みたかった。そして書き直すならタイトルは変えた方がいい気がする。
物語におけるタイトル。それは読者を物語に誘うシグナル。あるいは道しるべ。もしくは最後に納得する徴の…
『攻殻』の世界は遠いようでいて、すでに始まっているのかもしれない。
「外部記憶に多くを頼っているステロタイプのネット依存症だわ」 爆弾を胸に、人質を取って立て…
『ヤマト2199』のヒロインたちは松本零士のそれとは対極的な肉感的なスタイルをしていたなあ。「宇宙戦艦」ヤマトとの比較により「宇宙海賊」キャプテンハーロックを考える。
『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』そして『宇宙海賊キャプテンハーロック』。かつてこれらのアニメを…
池波鬼平とは違うのだよ。二冊目にして見えてきた独自の魅力。
ハードボイルドの調べに乗せて描く、逢坂版平蔵シリーズ第二弾。 文庫の裏の内容紹介にはそう書…
そういう夢のようなできごとがほんとにおこってこないのでしょうか?
擬人化した動物を主人公にした物語。子ども向けのお話として読めばいいのか、それとも『動物農場』のよう…
アメリカ南部人は一般的に暴力を好んでいる訳ではないが、社会的に承認された目的を達成するために暴力を用いる。それは自身や家族を守るための自己防衛や、脅かされた制度を守ることに現れる。
自分の車よりも排気量の小さな車に追い抜かれるとカチンとくる。 こんな主意の質問が、運転適性…