イニシエーション・ラブ


辰也、石丸美弥子に捨てられるぞ。
たっくんが初めてマユちゃんの部屋へ行くクライマックスに、トイレから声がかかった。 昔の恋人、今…

本が好き! 2級
書評数:18 件
得票数:182 票
初めまして。読書傾向は海外文学が圧倒的に多く、国内で好きな作家は、須賀敦子、幸田文、倉橋由美子、吉田健一などです。本の数では遠藤周作、開高健、大江健三郎などが多いのですが、なじめません。海外で好きな作家は、フォークナー、ナボコフ、イエイツそしてモンテーニュ、モンテスキュー、モーリアック、ボルドーだからということはありませんが。須賀敦子さんの『トリエステの坂道』は、何度読んでも彼女の温かさが伝わってきます。
本を買いすぎて家内のひんしゅくを買っています。ブックオフへ行くとつい数冊買ってしまい、今はオンラインショップ専門にしていますが、配達される包装紙の外側にブックオフと書かれているので、手早に受け取るように腐心しています。図書館も利用していますが、『エリア随筆』などページをめくると崩れそうに茶褐色化し、外には持ち出さず、家内閲覧で苦労しています。
書評などとても書ける頭ではありませんが、拙い感想文程度で、今後ともおつきあいのほどお願いします。


辰也、石丸美弥子に捨てられるぞ。
たっくんが初めてマユちゃんの部屋へ行くクライマックスに、トイレから声がかかった。 昔の恋人、今…





アルベルチーヌに対してはっきりしない「私」。文学論、ヴァントゥイユのソナタ、七重奏曲を中心にした音楽論ははっきりしている。
コンティ河岸のサロンからのシャルリュス追放劇が波乱に富んで、それぞれの人間模様が舞台劇の展開のようだ…





『囚われの女』ではなく『囚われの「私」』と改めた方がよさそう。
「私」とアルベルチーヌは同居している。 父母は留守で家には「私」とアルベルチーヌのほかはフランソワ…





光はある。光は暗闇の中で輝いている。
怖いけれど強く惹かれる文章です。 読み進めるのがつらいと思いながらもずるずると引き込まれる。 …





ソドムとゴモラの世界に善きサマリア人などいない!
「私」とアルベルチーヌとの関わり合い、 地名の語源やトイレ用語などの駄洒落などの言葉の連発。 …





同性愛の考察、具体例を挙げて鋭い。隅々まで読みたくなること必定。
同性愛の研究、言葉の言い間違いへの探究、毎巻述べられているサロンの格差とそこに集う人々の観察、アルベ…





途中で投げ出したくなったが、ちょっと待て、美術、音楽、文学、宗教など得るところも多かった。
大体『私』は夫人に対して熱するのを何と考えているのだろうか。 毎朝待ち伏せして母親から叱られた…





迫害され、地球をさまようユダヤ人の生き様、したたかさを持とう。
対立、戦争は何が原因で起きるのか、近現代史を中心に宗教、民族、石油などのエネルギー源、富の分配などを…





私たちの知る偉大なものは、ことごとく神経症の人たちからもたされたものです。
横柄さ?を信条とするアルジャンクール、シャテルロー侯爵からやり込められるブロック、才媛ゲルマント公爵…





思想なんて受け売りだ。思想の数なんて人間の数よりはるかに少ないのだ。 三幕をとくとご鑑賞を。これを読まないと損ですよ。
オペラ座のベニョワール席を見つめながらの劇場劇、 サン=ルーを訪ねてのドンシエールにおける野外…





温故知新、書物は古いが現代にあっても同感する。
トムの生誕から20才代?までのエピソードが描かれている。 主人公のトムは私生児の出生のわりには…





読み終わっての追記、修正です。 マスカーにのカヴァレリア・ルスティカーナのどこが悪いのか! 癒やされる曲として大好きです。
リゾート地で出会った人々の印象、交流経験が描かれている。 人物像の描写、ことに乙女たちの性格、…





プルーストもこんなにすらすら読みたい! あいつ怪しいと思ったんだ。
樽から出てきたものは、リヴリンだけならまだしも、淡いピンクの優雅なイヴニングドレスを着ている若い女の…




イギリスの詩人イエイツの硬派半生記。女性の登場はごくわずか。
イギリスの詩人イエイツの子供の頃から、1900年近くまでの交友録が中心となっている。 幻想という題…





涙と努力そして行き違いの婚活
ジェイン・オースティンの人と家族、作品と、摂政時代の背景などが紹介されている。 『自負と偏見』…





自分の失敗続きの人生を、ぐさりと抉ってもらった。 早く読んでいれば、別れずにすんだ。
全23編を彼の生き方、読書歴、作家論を授けるように逐一教え、解説してくれている。 遠い過去に、…





挫折した情熱、それは罪の生活からだったのか。
セコイアの並木、孤高を感じた。 脂松を貼った廊下、歴史、伝統を感じた。 ライムの花、すがすがしい…




嗚呼、懐かしの青春の日々。大昔に去ってしまった。
ブライヅヘッド邸に駐屯したライダー大尉の回想が始まった。 裕福で何一つ不自由なことがなさそうなブラ…