日本の「中国人」社会
私たちの隣人として暮らす中国人。彼らがそこにいることで、日本の姿も見えてくる。
友人に中華街でレストランを営む中国人夫婦がいる。2人とも日本で生まれた日本語ネイティブだが、中華街…
本が好き! 1級
書評数:280 件
得票数:3479 票
高校の国語教員。現代文専門。教科書や問題集の編集にも関わっている関係で、大学入試に出そうな本、問題化できるような文章を意識して読むこと多し。個人的な好みで、トルコやロシアについての本も多く読みます。
私たちの隣人として暮らす中国人。彼らがそこにいることで、日本の姿も見えてくる。
友人に中華街でレストランを営む中国人夫婦がいる。2人とも日本で生まれた日本語ネイティブだが、中華街…
パレスチナは民なき地ではなく、ユダヤ人は国なき民ではなかった。シオニズムは民族解放運動ではなく、イスラエルは民主主義国家ではない。-偽りで成り立つイスラエルを、ユダヤ系イスラエル市民が告発する。
「神話」とは、ここでは意図的に歪曲・操作された歴史のことだ。イスラエルは、「神話」つまり偽情報を流…
変わる恋愛の常識。縛られる鴎外・漱石と、解放を目論む村田沙耶香。
制度とは、何の必然性もないのに皆が従う暗黙の了解。例えば、1年という単位には地球の公転に基づく必然…
航空機マニアの特派員による小ネタ満載
筆者はテレビ朝日の社会部デスクですが、本書では航空機マニアぶりを前面に出しています。2012年から…
驚くほど詳細な悲惨の描写は、読書という行為の意味さえも問う。
貧しくも温かいナディアの家庭があったイラク北部のコーチョは、ヤズィディ教徒が暮らす小さな村だ。本書…
真面目すぎるルポルタージュは、奥深くスケールの大きな旅行ガイド。
真面目な筆者が、日本各地の「辺境」16カ所に、カナダのハイダ・グアイを加えて訪問したルポルタージュ…
苦悩するパレスチナと完全封鎖されたガザ。文学や芸術の力を超えてしまった惨状を告発する。
1948年イスラエル建国と同時に難民になったパレスチナ人。現地や難民キャンプで起きた虐殺の記憶があ…
東京湾に75もある埋め立ての島。これらの人工の島々に、私たちの生活は支えられている。
主たる理由は東京圏の土地不足、そもそもは遠浅の海から生まれた江戸の歴史、現実的にはごみの廃棄場所。…
言葉を受け止める責任。そして心を揺るがせる作法。
岸政彦の社会学には「人」がいる。社会を論じる「学」の中に人間が生きている。『断片的なものの社会学』…
「作家」小田実を語る「人生の同行者」のエッセイ(inトルコ、withネコ)は、微笑ましくも温かい書きぶりの奥に譲らない勁い意志を隠し持つ。
まず、タイトルの「トラブゾン」に惹かれた。トルコ黒海沿岸の主要都市で旧名はトレビゾンドだ。歴史豊か…
宗教ではとっくに移民社会の日本の今、神道や仏教は何をしているのか。
外国に起源をもつさまざまな信仰の場のルポルタージュで、毎日新聞大阪本社版記事の書籍化です。それぞれ…
宇宙への進出を想定した思考実験による哲学的考察。論理的な机上の空論を通して、人類と地球を現実的に考える。
近ごろ宇宙開発では、惑星探査機がときに話題になる程度で、有人では宇宙ステーションの滞在にとどまって…
遥かに高い読書の姿勢には、ぐうの音も出ない。
電車内で活字に没頭します。ふと気づくと隣席はスマホに熱中。大して変わりはないですね。周囲の人にも車…
事件としてのマルセル・デュシャン。男性用小便器はいかにしてアートとなりしか。
レディメイドの男性用小便器に、偽名のサインを書き加え「泉」と名付けて展覧会に出品、二度と同様の手口…
「悪者」はセルビア、ただしカギカッコ入り。ユーゴ紛争で「悪者」に仕立て上げられたセルビアは、人々もサッカーも世界中から憎まれたが--。
混乱と凄惨を極めたユーゴ紛争の中で、サッカーはどう行われ人々は何を考えて生きたのか。ストイコビッチ…
元「ロシアの風」支局員によるエッセイ。くどい文体の心にしみる話題。
ロシアを語る書籍を久しぶりに読みたくて探し出した1冊。筆者はロシアの国外向けラジオ放送局「ロシアの…
江戸から明治へ現代へ、文学的定点観察-テレビ東京風。
こんばんは、あなたの街の宣伝部長が出没するのは不忍池、早速ベスト10の紹介です。 第10位…
境界を超える難民とイスラーム。限界に直面するEUと国民国家と国連。世界のまさに今の問題を、独自の視点でえぐる。
EUの基本理念を示す「欧州連合基本条約」第2条は、「人間の尊厳に対する敬意、自由、民主主義、平等、…
「ヤバそうだけど食べてみる」「現地で食べているのだから食べられる」のレポート。食事中には読まないでください。
旅の目的は非日常の体験だから、食べ物も現地ならではの選択をしたい。だから名物料理を求めるが、そこか…
「死にたくない」とは言いません。だけど「こんな死に方は嫌だ」とは言わせてほしい。
旅客機に乗っていて窓が割れたら、ホオジロザメにかじられたら、生きたまま埋葬されたら、首がなくなった…