スイート・マイホーム
「オゾミス」の基準はよく分かりませんが、確かにこの本のあのラストは「イヤミス」より「オゾミス」の語感の方がしっくりくる・・・
強烈な帯の煽り文句に惹かれて読破。「オゾミス」の基準はよく分かりませんが、確かに「イヤミス」という…
本が好き! 1級
書評数:171 件
得票数:2587 票
某地域包括でケアマネ兼社会福祉士で仕事中。
ミステリを中心に、日本の古典や民俗学、宗教学が読書傾向。年を重ねるに連れて読書スピードが落ちているのが、もっかの課題。。
「オゾミス」の基準はよく分かりませんが、確かにこの本のあのラストは「イヤミス」より「オゾミス」の語感の方がしっくりくる・・・
強烈な帯の煽り文句に惹かれて読破。「オゾミス」の基準はよく分かりませんが、確かに「イヤミス」という…
○○○という前代未聞のクローズド・サークルを産み出したデビュー作。今回は正統派ミステリでありながらホワイダニットの極北を描き出しました。ミステリとしてのロジックも含めて、前作よりレベルアップしてます。
『屍人荘の殺人』で○○○という斬新なクローズド・サークルを産み出した今村さんのシリーズ第2作。 前作…
ミステリの枠組みをした恋愛小説だと思う。陰鬱なテーマを平易な文章で語る筆致は好みが分かれるかもしれないけで、淡々と壊れていく日常の空気、僕は嫌いじゃない。
{{{ 突如失踪した人気小説家・遙川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった一人の少女…
「ロックとは何か」「ロックは、果たして人を殺すのか」ミステリとしての弱さを補う、ロックについて語る部分の素晴らしさ。結末のほろ苦さも印象的。
本ミス2019で12位にランクインした新鋭の作品。カリスマギタリスト率いるバンドのボーカルがライブ…
江戸無血開城というピンポイントな物語。この一瞬にすべてを掛けた勝海舟と西郷隆盛。幕府軍と官軍、守る者と討とうとするもの。相反する立場でありながら心を通じ合わせる二人の存在感が素晴らしい。
勝海舟と西郷隆盛。日本史を勉強して無くても名前を聞いたことがある人がほとんどの有名人。 でも、大河…
別種の人類を巡るSF的な設定の中で繰り返される論理とちゃぶ台返し。そして待ち受ける衝撃の最終話。果たして思考が飛んでくのか、本が壁に飛んでいくのか・・・それはアナタ次第。。。
おおお、なんじゃこりゃ(;・∀・) アマゾンで発見されたキズナ族の調査の為に集落を訪れた日本…
日本の新本格、アニメ的造形、そして漢籍・・・作者のこだわりがすべて詰め込まれた結果、後半は新本格らしい設定といえるし、逆に「黒死館」的前半は、あるいは新本格を突き抜けて古典に回帰してるような怪作。
去年のミステリ系ランキングでもボツボツとランクインしている華文ミステリ。帯で三津田信三さんが「「ミ…
2018年を代表するミステリ。複数の展開が入り交じるサスペンスな前半から一転、本格ミステリが如く伏線回収とドンデン返しを見せつける後半。真相の陰惨さも含めて傑作。
今年度のランキングで高評価だった本作。いや、ほんとに評判に違わない面白さです。豪華客船遠洋クルージ…
著者独特のエログロと、古典的ミステリ手法、さらにはアンチミステリ的スタンスが噛み合った不思議な短編集。これだけ内容がバラエティに富んでいるのに、根っこにはミステリへの敬意が感じられる。
白井さんは短編集に収録されていた作品しか読んでいないけど、とにかくグロというかなんというか独特の世…
これまでの著者の歴史観をベースにはしているけれど、淡路・大阪に関する論説以上に、全編に散りばめられたオヤジギャクがあまりに滑っていてソッチのほうが印象に残ってしまった。
古代史謎解き紀行、今回は日本誕生の地「淡路」と、常に商業の大拠点でありながら政治拠点としては短命だ…
秋吉さんといえばイヤミス系作家という印象。それを覆す、後味。短期記憶障害をもつ容疑者という複雑な設定が、ミステリよりも小説として生きてます。
秋吉さんの作品を読むのは「暗黒女子」に続いて2冊め。自ら殺人を通報してきた麻由子は高次脳機能障害でご…
前作と比べてもよりディープな内容だけれども、文章が良くなっていて読みやすい。ミステリとしては欠点も多いけど、サクサク読めるしこれはこれでありだと思う。
映画化された『スマホを落としだけなのに』の続編。まさかあの小説が続編になるとは、と思いました。タイ…
大倉さんが生み出した新しい主人公は、どこかコロンボを彷彿とさせる飄々とした冴えない中年刑事。死神というあだ名から想像するイメージとはかけ離れているけれど、キャラクターとして魅力的。
大倉さんはこれまで色々なシリーズ探偵を生み出してきましたが、そこにまた一人魅力的な探偵が加わりました…
デビュー作に続く理系ミステリ。無差別テロに対する動機付けの難しさをうまくクリアして、そのことがストーリーの展開に繋がってる。難しいテーマを水準以上には仕上げてる作品。
「このミス大賞」受賞作家の2作目。前作『がん消滅の罠』はタイトル通り医療ミステリでしたが、この作品…
肝心のタイトル当ての腰砕け感はあれだけど、予想外の奇抜過ぎる設定やエロ描写がちゃんとミステリとしてるんじゃないかと思うと、個人的には有り。
タイトル伏せ字が一部で話題になった第50回メフィスト賞受賞作。調べてみると、メフィスト賞は第56回…
壮大すぎて物語が破綻(楽しいけど)気味な長編とは対象的に、意外性はなくても王道の怪談ホラーとして完成度が高いと思う。
著比嘉姉妹だけでなく、同シリーズの登場人物たちが登場する作品も収められたシリーズ初の短編集。長編で…
とにかく、理不尽すぎる復讐劇の動機、大人子供の区別無く2000人虐殺計画、石持小説独特の倫理感が思い切り振りっきた展開はまるでB級映画。
小説としての中身以前に、独特の倫理観に少しずつ違和感を感じ、いつの間にか読まなくなった石持さん。今…
個人的には短編ミステリの名手だと思うだけに、アリバイ崩しというテーマと作品の世界観がマッチしていなくて、ミステリ部分の弱さを物語が補えてなかった。
いわゆる情報だけで事件の謎を解く安楽椅子探偵物。 「密室収集家」「赤い博物館」と上質の短編集を…
前作とガラッと変わった雰囲気、密室ものでありながら密室の解明よりも、犯人を追い詰める為の手段のほうが作者が書きたかったところなのかも。文章は格段に良くなってて、あとは前作との好みの問題かも。
『スマホを落としただけなのに』が思いの外面白かった志駕さん。店頭に二作目が並んでいたの早速手に取りま…
実際にスマホを忘れた経験がありますが、その先にこんな恐ろしい世界が待っているんですね。文章の拙さなど課題はあるんですが、それを補ってあまりある現代の闇の恐怖が楽しめます。
今のご時世、スマホやSNSは世の中に浸透、ほとんどの人が一度は触れたことがあるはず。同時に、ネット…