大家さんと僕
矢部さんと大家さんのほのぼのとした交流に焦点が当たりがち。おかしみがあって読んでいて笑っちゃうけど、大家さんの言動には、ユーモアの中に物悲しさや哀しみが同居している。そこが、この漫画の読みどころだ。
この漫画がヒットし、著者でお笑い芸人の矢部太郎さんは舞台で共演した小松政夫さんから、飲みに誘われるよ…
本が好き! 1級
書評数:39 件
得票数:427 票
幼いころから、本ばかり読んでいました。誕生日やクリスマスのときに、おねだりするプレゼントはいつも本。子ども向けの世界文学全集も大切な友だちだった。仕事や子育てに忙しい今でも、カフェに入ってコーヒーを片手に本を開くと、幼いころの同じ「私」がいます。その時間を大切にしていきたい。日々想います。
矢部さんと大家さんのほのぼのとした交流に焦点が当たりがち。おかしみがあって読んでいて笑っちゃうけど、大家さんの言動には、ユーモアの中に物悲しさや哀しみが同居している。そこが、この漫画の読みどころだ。
この漫画がヒットし、著者でお笑い芸人の矢部太郎さんは舞台で共演した小松政夫さんから、飲みに誘われるよ…
若者の内にある打算的なエゴイズムや焦燥感、利己主義というのは普遍的なのだろうと思う。
世に出て50年にもなる小説なのに、新鮮だった。描かれている時代背景が70年安保の終焉後にもかかわらず…
是枝監督自身が書き下ろした小説は映画を観終わった後、補完する形で読むといろいろな発見があって面白い。
カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した是枝裕和監督の最新作「万引き家族」を観た。これはも…
「母性」の話だ。子どもがいない女性は、他人の子どもに対して母性を育めるのか。実の子どもと長く離れていた母親の母性はどうなるのか。そもそも、母性とは何なのだろう。
「母性」の話だ。子どもがいない女性は、他人の子どもに対して母性を育めるのか。実の子どもと長く離れてい…
不思議な魅力を放つ短編集だ。読み進めているうちに、ふと気が付くと異界をさまよっているような気がする。
不思議な魅力を放つ短編集だ。読み進めているうちに、ふと気が付くと異界をさまよっているような気がする。…
相談者の悩みを解決して、欲しい未来を手に入れるための作戦を立てるハナコさん。彼女の思考はとてもロジカルなのだ。
情報誌で読者のための「お悩み相談」を担当するライターとしては、他人の「人生の作戦会議」を立ててあげる…
貧困。低学歴。孤独。劣等感。上昇志向。負けずぎらい。これらのキーワードは、清張の内面にずっと巣食って離れなかったのだろうか。
松本清張初期の短編集『或る「小倉日記」伝』に収録されている6編の物語を読んだとき、なぜ清張はこれほど…
緊迫した21球の攻防の間に、マウンドのリリーフエースと打者、そしてベンチの思惑が入り乱れる。そして、それらは交わることはない。それが、人間臭くて面白い。(江夏の21球)
スポーツノンフィクション作家・山際淳司さんの出世作「江夏の21球」は、衝撃的だった。小学低学年で見た…
瞑想をすると集中力や発想力、記憶力などが向上し、クヨクヨ、イライラも消えて明るい気持ちになる―といったアタマとココロのメンテナンスが効率よくできるそうだ。
健康のために始めてヨガレッスンで瞑想をするようになって、もっときちんとやりたくなった。それで手にした…
文豪がこんな軽いタッチのエッセイをつづっていたなんて。「大いにウソをつくべし」「友人を裏切るべし」など各章の見出しはいかにも不道徳っぽくに聞こえるが、時代は違っても変わらない人間の真理だ。
文豪三島由紀夫がこんな軽いタッチのエッセイをつづっていたなんて、目からウロコだった。「大いにウソをつ…
この小説には拝金主義や物欲主義とともに、高齢者=「世の中には必要ないお荷物の人たち」と見る世の中の風潮も、極端な形で投影されているように感じる。
怖い話だ。実際に同じような事件がニュースになった覚えがあるので背筋が寒くなる。それでも、ノンストップ…
62作品の解説をあらためて読むと、昭和1ケタ生まれの優れたクリエーターの中に国家権力の一方的な「正義」に対する反発心、嫌悪感が貫かれているのを痛感する。
深作欣二監督は大好きな映画監督。たくさんあるお気に入り作品の中で、最も心をつかまれたのは「軍旗はため…
世の中は、ますます「盛る人たち」が有利になる方向に傾いている。だから、「盛る人たち」も「雨後の竹の子」状態になる。
ここ数年、「偽造」や「ねつ造」などの言葉が付く事件が目立つ。STAP細胞のねつ造問題、音楽家のゴース…
思春期の子を持つ親たちが、必ず目を通した方がいい一冊。予防や治療など、子どものネット依存への対処方法が網羅されている。
高校2年生の次男が、スマホを手放さない。先日も食事中に友だちとラインをしているので注意したら、喧嘩に…
あんづくりの描写が素敵だ。小豆を大切に扱い、あくを抜く作業に手を抜かない。読むだけで、あんの深い味わいを想像してしまう。あんの物語に潜んだ深い悲しみの物語も…。
ハンセン病の父と幼い息子がお遍路姿で放浪する映画「砂の器」(1974年)をふと、思い出した。映画が公…
町田くんがいる「世界」は居心地がよさそうだ。町田くんこそ、現代女性の「理想の男子」なのかもしれない…。
久しぶりに少女漫画を読んだら、深くてとても新鮮だった。 10代に読んだ作品の価値観から見事に転換し…
法の在り方と社会のモラル、人間の不可解さ…が問われるスリリングな法廷劇。コリーニの行動は、人が人を裁くことの限界を私に考えさせてくれる。
ドイツ人作家シーラッハの作品をよく読むようになった。国内でシーラッハ作品の朗読劇や演劇が上演されるよ…
このご時世、モノが言いにくくなっている。忖度(そんたく)して「…それって違うんじゃない?」とは言いにくい。批判もしにくい。そんな世間をふっとばすのが、ハルコさんだ。
誰かの悩みを聞いて、的確なアドバイスをするってすごく難しい。自分の視点だけに特化した独りよがりでもい…
幸運をつくる鍵は「チャンスに備えて下ごしらえをするかどうか」だと言っている。やめてしまったら、おしまい。「諦めずにやり続ける」という素朴な行動が、何かを切り拓く。
愚痴や当てこすりをFacebookに書き込む女子がいる。おぞましくて、ゾッとする。自分の価値を下げて…
戦争とはこういう風に始まっていくのかと、思う。それは、今の空気と似ている。
戦争とはこういう風に始まっていくのかと、思う。 それは、今の空気と似ている。 あとがきとして…