虐殺器官
ノンフィクションより現実らしい一級のSF。稀有な才能が遺した、虐殺の光景と未来への提言。
■伊藤計劃、『虐殺器官』という伝説 『虐殺器官』は2007年に発表された伊藤計劃の小説。 …
本が好き! 2級
書評数:10 件
得票数:163 票
自分でも小説を書きます。素人のくせに偉そうな感想文を書くことがありますが、一読者の戯言なので鼻で笑ってお赦しください。
☆現在仕事多忙につき、あまりたくさんの書評は書けません。皆様の書評を読むことを愉しんでいます。
今のところこちらに投稿する書評は、過去にブログ等で書いた記事の転載です。今後マイペースに追加していくつもりです。
ノンフィクションより現実らしい一級のSF。稀有な才能が遺した、虐殺の光景と未来への提言。
■伊藤計劃、『虐殺器官』という伝説 『虐殺器官』は2007年に発表された伊藤計劃の小説。 …
これが恋愛。恋愛の痛みを写し取ったこの「過去語り」は、読む者の過去を掘り起こす。
重い、痛い、切ない。 覚えのある情景を目の前で映し出される。ようやく癒えたと思い込んでいた心の…
『1984年』の現実化へ真っ直ぐ突き進む現代。消えかけている人間性を失わないために語彙を盾とせよ。
第三次世界大戦後、世界は三つの大国に分かれて統治されていた。その中の一つ、オセアニア国では「偉大な…
「闇」と「光」は反転する。意外な展開に魅了される耽美ミステリー。
「闇と光」とは、どちらが見える世界で見えない世界のことなのだろう? 我々が光として見ているもの…
法とは何か、民主主義の行く末は? 2016年末の旬なテーマに二千年以上前の古典が応えてくれる。今こそ読むべき「人類の教科書」。
法律の初学者に与えられる小論文の課題に代表的なものが二つある。 一つは、「ソクラテスが自ら死刑…
『杜子春』を読み直す。芥川の小説と中国原作を読み比べると面白い。あなたは芥川と原作、どちらがお好みですか?
むしょうに芥川を読み直したくなって、Kindleで芥川ばかり読んでいる。 読み直して改めて…
理解するのではない、体感せよ。生命の濃厚なエネルギーが渦巻くこの百年を。
読み終わり頁を閉じた瞬間、熱風が体の中を吹き抜けて去ったことを感じた。 生命は終わる。魂も去る…
猫好きへお奨め。知的でヤンチャ、心優しい猫たちを愛情ある眼差しで描いた獣医師の物語。
2014年のクリスマスに小さな包みをいただいた。 何だろうと思って開けてみたら、可愛い文庫本が…
歴史的な事件の空気がここに封じられている。自由が脅かされている今こそ感じたい、報道以上の「リアル」を。
2000年刊行の本。積読から引き出して読んだ。 今年読んだなかで最もはまった小説。 若…
大人になったら読み直して欲しい。過ちを犯した後に理解できる童話。
池澤夏樹の新訳『星の王子さま』を文庫で手に入れた。 我ながら信じられないことに泣いてしまっ…