幻詩狩り
- 東京創元社
- 9784488726010
- 4488726011
- 2007年05月01日
- 861円
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概要説明
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シュルレアリスムとSFの出会い
1948年。戦後のパリで、シュルレアリスムの巨星アンドレ・ブルトンが再会を約した、名もない若き天才。彼の剏りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた……。時を経て、その詩が昭和末期の日本で翻訳される。そして、ひとりまたひとりと、読む者たちは詩に冒されていく。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、川又言語SFの粋。著者あとがき=川又千秋
『幻詩狩り』の本が好き!書評
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↓【ネタバレ注意!】
『日本SF大賞』を受けたこの小説を読んで感じたのは、「今日の【SF小説】という括りは、まったく理解できない」という事。これがSF小説である、そのことが、SFだ。子どもの頃に読んだ【SF小説】というのは、例えば『時をかける少女』だったり『夏への扉』だったり『ボッコちゃん』で、どれも狭義の【SF小説】(つまり「空想科学小説」)というよりも、「センス・オブ・ワンダー」を感じさせてくれたり、「少し不思議(Sukoshi Fushigi)」な気分をくれる、柔らかいSFだったが、ともかくも、
【科学の進歩が人間に与える影響(若しくは影響されない人間の性)】や、
【不思議(突発的)な出来事に人間がどう対処するか】(まあ「人間」というよりは「知的生命体」と言った方が普遍的かな?)を描くジャンルという認識でその後も多くの【SF小説】を読んできたつもりだった。
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↓アンドレ・ブルトンを登場させ、フランス語で書かれた詩をテーマに、日本語で小説を書くというのは、相当勇気のある行動です。少なくとも、日仏双方の語学に堪能であることが必須条件であり、それが読者にも感じられる必要がある、と思うのですが…。
読者を時空の彼方に飛ばしてしまう力を持った詩と、それに魅せられた人間たちを、権力者たちが、文字通り「狩立てる」というのが、この作品の粗筋です。焚書という行為は、秦の始皇帝で有名ですが、この行為そのものは、同じ中国の戦国時代から既にありました。近代になっても、マルクスとエンゲルスの『共産党宣言』が、各国で長い間禁書の扱いを受けたのは知られていますし、第二次大戦後にいたるまで、カトリック教会には禁書というものがあって、サルトルの著作なども名を連ねていたものです。したがって、特定の本を「狩立てる」のは、為政者がよく考えつくことのようで、人類の歴史では珍しくないことなのですが、この本の元ネタは、やはり…
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↓サスペンス、ホラー、歴史物、SFと、色々な要素の入った作品。
一気読み。
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↓一気に読んでしまいました!
パズルの様なイメージの小説です。ピタっと合うんですよ、ピタっと!
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↓ものすごい発想の本書。
国も時間もすべてもみくちゃにされて、それなのに色んな箇所でキチンと結びついている。最後まで読んで、また読み直したくなりました。
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↓1篇の詩の世界にひきずりこまれていく人たちの物語。
冒頭の雰囲気に及び腰になりましたが、読み始めたら一気に終わりまで、でした。
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↓サスペンス、ホラー的な要素をぶち込みながらきちんとSFとして調理している、一粒で二度も三度もおいしい作品。
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↓麻薬的に読者を虜にする、この本こそ幻詩かも。
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↓【ネタバレ注意!】
SF好きなら是非一読を!
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↓「この詩を読んだ人は死ぬ」というホラー、実在のシュルレアリスト達が登場する歴史物、幻詩捜査官の捜査の様子はバイオレンスアクション、そして未来の火星社会を書いたSF!
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これだけの要素を詰め込んだ小説も珍しいと思います。
『幻詩狩り』のAmazon書評
- 途中でやめられなくなる1冊
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読むと、恍惚となり別の世界に行ってしまう詩。
その詩をめぐる物語です。
舞台は、謎の詩を書いた「名も無き若き詩人」の活躍した
1940年代のパリから、昭和の日本へ、そして・・・
詩の正体は、結末は・・・。
「リング」を思わせるSFホラーっぽい作品です。
深まる謎と、スピード感、物語の結末など、
気になることが多くて、
読むのを途中でやめられなくなる本です。
ブルトンを中心とした、シュールレアリズムに関係する人たち、
シュールレアリズムの運動に関しても、興味深くよめました。
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:この書評は役に立った 2人中1人 | 書評者 /lemonerika 2008-04-17
- 待望の復刊
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日本SFを代表する傑作中の傑作が、ついに待望の復刊です。川又千秋氏と言えば、『反在士の指輪』、『宇宙船メビウス号』2部作、『火星甲殻団』2部作など、忘れがたい名作を大量生産した作家で、今回の復刊は、まさに《待望》という言葉がふさわしい、ちょっとした事件です。SF界における川又氏の評価は少し地味な感じがあるので、今回の復刊をきっかけに、川又千秋再評価ブームが起こったら、ファンとしては最高に嬉しいです。
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:この書評は役に立った 5人中4人 | 書評者 /新谷広規(ビジネス歌人) 2007-06-04
- 巧みな語り口
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読んだ人を異世界に引きずり込む?幻詩を巡る物語です。
それほど長くない作品ですが、冒頭の幻詩が蔓延した現代日本を描く異常な状況から、幻詩の誕生、日本語への翻訳、日本国内で蔓延していく様子などが、ところどころ巧みに端折って、スピーディに語られていきます。
最後は都合良くまとめすぎているように思いますが、アイデア、構成など読んで損はしないと思います。
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:この書評は役に立った 3人中2人 | 書評者 /hoge2 2007-06-17
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