書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
無料会員登録

かもめ通信
レビュアー:
『スーホの白い馬』を読んだらやっぱりみんな、白い馬に会いたくなって、馬頭琴の音色が聞きたくなるんだね。私もやっちゃんとおそろいだ。
もしも「モンゴル民話『スーホの白い馬』を知っていますか?」と訊ねたならば
「子どもの頃、絵本を持っていた」という答えや、
「教科書に載っていたよ」という答えが返ってくることでしょう。
でももしあなたがまだ、
スーホにも白い馬にも、馬頭琴にも会ったことがなかったならば、
この本を読む前に、ぜひ、図書館で絵本を探してみて下さい。


この本を書いた「かまだ しゅんぞう」さんは、
長年、障害児教育にたずさわってこられた先生です。
『スーホの白い馬に会ったよ―天国のやっちゃん、モンゴルにいく』は、
作者自身をモデルにした「かんだ先生」と
先生の教え子だった「やっちゃん」の体験を通して生まれた物語です。


脳性マヒのため、手と足に障害を持っていた「やっちゃん」は、
「かんだ先生」がまだ先生になったばかりの頃の教え子でした。
文化祭の出し物を何にしようかと相談したとき、
「『スーホと白い馬』の影絵をやろう」と
提案したのは「やっちゃん」でした。


やっちゃんとそのクラスメートたちが
どんな想いで『スーホの白い馬』に向き合ったのか、
どんな風に工夫を凝らし、影絵の舞台を成功させたのかが、
「やっちゃん」の写真も交えて生き生きと描かれています。


「いつか、先生と一緒にモンゴルに行って、
白い馬にまたがり、馬頭琴の演奏を聴く」
そんな「やっちゃん」の夢に胸を打たれます。


読みながら涙が堰を切ったように流れてきましたが、
それでも読んだ後には心が温かくなる、そんな物語でした。



『スーホの白い馬』のレビュー(馬頭琴の写真があります)


お気に入り度:本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2235 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

参考になる:20票
共感した:1票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

『スーホの白い馬に会ったよ―天国のやっちゃん、モンゴルにいく』のカテゴリ

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ