書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
無料会員登録

かもめ通信
レビュアー:
スリルあり、スピード感あり、一気読みせずにはいられない!?それでもやはり、結末についても、他のしかけについても、話したいが話せない。こういう作品は他人のレビューを読むよりもまずは本を読むのがお薦め!?
“誰からも敬愛された進歩主義の上院議員マージョリー・クックのカリスマ性あふれる息子”
“資産家のクック家が運営する財団を束ねるやり手”
“近々、母親の後を継ぐべく、上院議員に立候補するつもりの男”
「完璧」な外面を持つローリー・クックは、クレアの夫だ。

その実態は、妻を殴り、首をしめ、脅して支配するDV夫。
夫から逃げ出すために、綿密な失踪計画を立てたクレア。
出張先のデトロイトで行方をくらますはずが、当日になって夫が勝手に行き先を変更。
デトロイトには彼が、クレアはプエルトリコへと向かう羽目に。
クレアにとってそれは破滅を意味した。

混乱する頭で途方に暮れて空港にいた彼女は、見知らぬ女性エヴァに声をかけられる。
エヴァはクレアに自分もまた逃げ出さなければならない理由があるのだと、航空券と身分証の交換を持ちかけるのだった。

こうしてクレアはエヴァの航空券でカリフォルニアへ。
エヴァはクレアの乗るはずだったプエルトリコ行き477便に。
ところが477便はフロリダで墜落、“クレア”は死亡したことになってしまうのだった。

空港でほんの短い間接触しただけの二人の女性。
どちらも追っ手から逃れようとしているという共通点はあるものの、人生が交差するのはほんのひととき。
その二人が、二人とも物語の主人公になる。

エヴァの章、クレアの章と視点を変えながら語られる物語は、クレアの章が一人称の現在進行形、エヴァの章は2つの章を除いて基本三人称で過去から現在に向かって進んでいく。

最初のうちは(DV案件はちょっとなあ~。楽しめないかも…)などと思っていたのに、巧みな構成がハラハラドキドキのスリリングな展開に拍車をかけ、とにもかくにもページをめくる手が止まらない。

気がつけばすっかり寝不足に!?

それにしても、まさかあんな展開が待ち受けていようとは!!

スリルあり、スピード感あり、一気読みせずにはいられない!?
それでもやはり、結末についても、他のしかけについても、話したいが話せない。
はっきり言ってこういう作品は、他人のレビューを読むよりも、まずは本を読むのがお薦め!?
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2236 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

読んで楽しい:5票
参考になる:23票
共感した:1票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

『プエルトリコ行き477便』のカテゴリ

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ