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薄荷さん
薄荷
レビュアー:
綺麗な色の宝石や、コロンとした鉱石を見て「おいしそう・・・!」と思ったことがある方へ。
ナルニアシリーズ『銀の椅子』をご存知の方にはお分かりかと思うのですが、後半の小さなシーンで地霊が地底世界へ少年らを誘う言葉が実に魅力的でした。
地霊いわく、地上人が『鉱山のたて穴とか呼んでる地面の引っかき疵』から取ってくる金銀宝石は死んだ冷たい石ころである、と。
そして彼は言うのです。
「~(自分たちの)国では、金銀宝石を生きたまま、そだつままに手に入れますです。あそこにまいりましたら、めしあがれるルビーのふさをもいでさしあげますし、コップにいっぱいダイヤモンド・ジュースをしぼってさしあげましょう。」


とれたての宝石は美味しいなんて、初耳だわ!?(そりゃそうだ)
キラキラするフルーティーな宝石たちを食べ、輝く宝石色の甘いジュースを飲む自分を想像してウットリしたバカ子供の私があの台詞を言われたら・・・
「え!?マジ~!?行く行く~!」C= C= (((((( *≧∇)ノ♡♡
ってなカンジで、地底世界にホイホイ行っちゃって戻ってこれなかったでしょう(笑)。

残念ながらナルニアの『新鮮とれたて生宝石』をこっちの世界で入手することは不可能なので、この本片手に「鉱石お菓子」作ってみようじゃないの!・・・と思ったんですが、ちょっと材料を揃えるのは大掛かりで、想像以上に作るも面倒そうなので、自力で作るのは断念しました (^_^;)
お菓子作り得意な勇者の方なら作るのも楽しいと思いますけど、東京には実店舗・ネットにも通販店があるようですから、そちらでお求めになる手もアリです。
で、ご購入された方、もしくは実際作られた方は、写真と味を当方へご連絡ください(笑)
だって、すっごく気になってるんですもん~!!

さて、本書は眺めるだけでも充分堪能できるキラキラの美しい写真がたっぷりで、懇切丁寧なレシピも載っているお料理本ですが、ただのレシピ本ではありません。
この本が格別に面白いのは、それぞれの鉱石の紹介と、それを模すための(琥珀糖やゼリーの)の普通のお菓子レシピには絶対に無い作り方↓

★結晶や岩石の割れ方がある特定方向へ割れやすいという性質=劈開を正しく再現するため、基本の琥珀糖に、専用に作った型紙をあてて既定の角度(75℃)を測って切る。
★緑柱石(アクアマリン)は、断面に筋が入っているのを再現するため、波刃でカット後、6角柱に仕上げる。
★ブラックライトを当てると蛍光するウランを含んだ玉滴石は、蛍光することが多い『ビタミンCを含んだエナジードリンク』で作る。(あらかじめ蛍光するか確認すること)
・・・などなど。そこまでするんかい!?と突っ込みまくりになるほどです。
鉱物愛とお菓子愛の両方が強く、両方の造詣が深くないとこのレシピは作れませんねぇ。脱帽でございます。

ちょっと変わったレシピ本を読んでみたい方、プレゼント用のお菓子本をお探しの方、目新しいお菓子を作ってみたい方、バザーなどで人目を引くメニューを考え中の方・・・に最適だと思います。
(ちなみに・・・レシピには著作権がありますので、作ったお菓子は商業利用不可ですからご注意を。)
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薄荷
薄荷 さん本が好き!1級(書評数:512 件)

スマホを初めて買いました!その日に飛蚊症になりました(*´Д`)ついでにUSBメモリーが壊れて書きかけレビューが10個消えました・・・(T_T)

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この書評へのコメント

  1. たけぞう2018-02-12 10:46

    書評でとても食べたくなったのですが、それはそれとして、別角度の件です。
    >ちなみに・・・レシピには著作権がありますので、作ったお菓子は商業利用不可ですからご注意を。
    薄荷さんありがとうございます。ぼけっとしていました。別の本のことですが、自分は勝手に楽しんでいただけとはいえ、みんなの目に触れる部分は気を遣わないといけないですね。誤解がないよう書評を修正しておきます。作ってみたシリーズを増やすかもと思っていたので、大事な視点をもらいました。
    また、教えてもらった角煮の件、失礼しました。参考までに、そちらもいい感じの味に仕上がりました。御礼ともども、失礼ご容赦を。

  2. darkly2018-02-12 10:39

    このような鉱物の構造に着目した鉱物愛とお菓子愛を併せ持つ人は少ないかもしれませんね。単なる宝石愛とお菓子愛を併せ持つ女性は山ほどいそうですが。

  3. ちょわ2018-02-12 14:26

    著作権??と思ってググッたら、料理教室のレシピのようなレシピには著作権はなくても、レシピがレシピ本になると著作物になるので著作権が発生するのですね~。(↓のサイトに書いてありました)
    https://legalus.jp/internet/copyright/qa-1047

    レシピ自体には著作権がないから名店のレシピが漏れても著作権法では訴えられない…とテレビでやっていたのを見たことがあるので、私は全てのレシピには著作権がないと思い込んでいました。そうだったのか~!すごく勉強になりました(^-^)

    そしてこの本、私も買ったのですが、眺めて満足して絶対自分では作らずじまいになりそうです…。

  4. 薄荷2018-02-12 15:55

    >たけぞうさん
    著作権って書いてあったことに、そりゃ盲点だったなぁと私も驚きました。

    でも、個人的に作ってみたのを披露するのも、誰かにプレゼントするのも、そこに商業的金銭関係が発生しない以上何ら問題ないです。
    ですので、どしどし作ってみたシリーズをお願いします!すっごい楽しみにしてます!!

    角煮・・・うまくいってよかったです~\(^o^)/

  5. 薄荷2018-02-12 16:10

    >darklyさん
    著者さとうかよこさんは、鉱物や理科趣味雑貨を販売するショップ「きらら舎」オーナーで、週一でカフェも経営してる人だそうです。
    この方の溢れる鉱物愛は、高いから価値がある宝石や高級スイーツ好きの遥か上を行ってますよね~(笑)

  6. 薄荷2018-02-12 16:19

    >ちょわさん
    おぉ!すごく勉強になりました!良いサイトを紹介してくださって、ありがとうございます。

    本になってない場合の、レシピの著作権は主張できないんですねぇ・・・。
    考えてみたら名店のレシピを思いっきりパクってお惣菜屋を開いたとしても、「この味は考えて私が作ったんです!」とか言いきったら著作権侵害の証明なんてできませんもんねぇ。

    ただこの本の場合は完成品がモロ分かるし(笑)、若干芸術性の範囲に食い込んでくるのかしら・・・?
    とか言いつつも、私も絶対作りそうもありませんけどね~(^_^;)

  7. ラビー2018-02-26 20:51

    琥珀糖、去年の夏に買いはぐって、この夏こそっ!と思っているお菓子です(笑
    あ~食べたかった。
    あ~食べたい(爆

  8. 薄荷2018-02-26 23:04

    >ラビーさん
    私も琥珀糖が食べたいです!でも作るのはメンドーでイヤ(笑)

    以前ネットで見た、京都駅にある鶴屋吉信 IRODORIさんのスティックタイプ琥珀糖が、ほんわりしたパステルカラーの5色で、すっごい可愛かったんですよ~・・・。京都は遠い・・・。

  9. No Image

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『鉱物のお菓子 琥珀糖と洋菓子と鉱物ドリンクのレシピ』のカテゴリ

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