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172 PV
tokiko さん
レビュアー:
人気があって、図書館予約待ちで、半年以上してから来た(-""-;) 一気読み! でも。。ひりひりと痛かった。。
人気があって、図書館で何ヵ月も待って、、忘れた頃にきました(^^;

痛いなぁ。
読んでいて、痛くなってしまった。
ひりひりしたけど、一気読みでした。

膵臓の病気で、あと一年足らずの命の女子高生の桜良。彼女は明るくて、クラスの人気者。そして、同じクラスの男子○○。彼は、根暗で友達がいなくて、本ばかり読んでいる。そんな正反対の二人の、彼女が死ぬまでの四ヶ月の話。

今の若い子は、どこまで解放できずに、そして、自分が解放できていない事にも気付かず、本当の感情を心の奥底に、隠してしまっているんだろう。隠している事にも気が付いていないかもしれない。
でも、その分、私が若い時より、もっとすごい感情を抱えこんでいるのかもな。哀しくて、ひりひりしてしまった。

私は、『ある愛の詩』という映画が大好きなんだけど。余命いくばくもない彼女と、その死を迎えるために、精一杯哀しみと向き合い、愛し合う若い男女。美しい音楽や風景。キラキラして美しくて切なくて。。なんていうか、ひりひりしてなかった。たっぷり情緒や哀しみや愛情に浸れた。
だから、哀しくても、痛くはなかった。

なのに。。
同じシチュエーションのような、この作品の若い男女は、哀しくて、ひりひりしている。キラキラしているのに、どこか無味乾燥の中で、必死で生きようとして、もがいていて。。
二人の心の中や内面の微妙なやり取りや揺れは、不器用で色鮮やかで、昔の若者と変わらないのに。二人を囲む周りの風景や質感、表側のやり取りが硬くて無機質、というか。色がなくて。。
だから、より一層、二人がかわいそうになってしまう。

体温を感じること。人の肌に触れること。血が通うこと。
もっともっと温かく、たっぷりとしているもの。今の時代は、そういうものを手に入れるのが難しくなっているのかも。心の底では、本当は求めているのに、手が届きにくくなっているのかも。

「君の膵臓を食べたい」
読んでいる途中で、こんな意味かも、、とだいたい想像はついたし、当たっていた。
でも。。それが“膵臓をつかむ”という表現になること自体、それが成り立つこと自体が、、そんな今の時代が、、胸をわしづかみにされる、というか。哀しくなってしまった。。ひりひりしました。
彼女が死んでしまうこと、二人の別れ。それ以上に、そんな二人を取り囲む、今の時代や環境が痛くて。
かわいそうで。。泣きました。

最後は、希望が持てて、明るくて、やっと人間本来の姿になって、ほっとしましたが。
それすらも、「死」を通してじゃないと得られないことだったのかな。。あと少し早く気付けなかったのかな。。かわいそうだな。
切なくなりました。

試しに、、一番大切な人を思い、「君の膵臓をたべたい」と口に出してみたけど。。しっくりこなかった。もっと美しくて温かい言葉を使いたいな。
でも、飾りや彩りはなくても、真実をついている言葉なのかもな。今の若い子には、しっくりしたり、グサッときたりするのかな。
私は、やっぱり、ひと昔前の人間なのかな。。

でも、いつの時代でも、若さって素晴らしい。瑞々しくてキラキラ輝いている。悩みも深さも。それだけは、変わらない。
表現体が変わっていっているだけなんだろうな。色んな意味で、ヤラれました。
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tokiko さん 本が好き! 1級 (書評数:66 件)

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