書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
  • facebookログイン
  • twitterログイン
無料会員登録

156 PV
yuko さん
レビュアー:
オスロの児童保護施設。その施設に来たばかりの問題児は、ルールを破ったことで女性所長に母との面会禁止の罰を与えられたところでした。そしてその日、女性所長の刺殺体が見つかり、少年は家出していなくなり・・・
オスロの児童保護施設。

真黒な髪を頭の片方を剃り上げたパンクヘア、大人モノのLLサイズのヤッケを着て暴れる12歳の少年オラフは、ここに新しく入所してきました。

乱暴な言動、奇妙奇天烈な服装や髪形、巨大な肥満体。


オラフの母は、彼が生まれたときからオラフが何か別の子供とは違っていると感じてきました。
一人で彼を育ててきて、周りは何も感じることなく、手助けもしてくれない。
そして母親はある日、社会福祉事務所に置いてあったパンフレットを見て理解するのです。
オラフはMBD(小児に見られる中枢神経の軽度の脳障害)であるのだと。


しかし、周りの人間がそれに気がついたとき、してくれたことといえば、
彼女から息子を取り上げて施設に入れることだけでした。


そうやってオラフは母親から引き離されてこの施設にやってきたのですが、
無理やり愛する母親から引き離されたことに腹を立てており、
施設の食事のルールや決まりごとに逆らってばかり。
とうとう所長のアグネスを怒らせ、二週間母親との面会禁止を言い渡されます。

その日の夜、

オラフに罰を言い与えたアグネスは刺殺され、オラフは施設を逃げ出し、姿を消す・・・


まさか12歳の男の子が殺人を?


そして他の施設の職員たちにも、アグネスに対する秘密がそれぞれあるのでした・・・



オスロ市警ハンネシリーズ三作目。
今回は愛すべき法務官警視正ホーコンが出てきません。

そう、さすがはノルウェー!!!
彼はなんと1年間の育児休暇を取得して仕事を休んでいるのです!!!

今話題の男性公務員の育児休暇・・・(笑)



今回、物語は親が育てられなかった子供たちの施設でおきた殺人事件。

相変わらずハンネはパートナーのセシリーを職場の仲間になかなか紹介できず、
またセシリーは子供を持ちたいとハンネに怒りを爆発させます。

そこでこの施設での殺人事件です。



親は子供を愛し、慈しみ、育てなければならない。
それは義務でもあるけれど、本来親となったものは当然に持つべき感情と思われています。

でも、
生まれた瞬間、当然に我が子を、我が命に代えても守っていこうと思えても、
その後の育児がうまくいかなかったり、協力してくれる人がいなかったり、なかなか思い通りに行かずに、我が子と二人きりの生活に息が詰まってしまうこともあるでしょう。

親だって、我が子が産まれたその日に初めて親となるのです。
生まれたて、出来立てほやほやの「親」なのです。


当たり前のように我が子を愛するのが難しい人もいると思います。
ましてやオラフのように愛する「我が子」が全く普通の子供と違う、そんなときに、我が子は愛しているけれど、どうしてやればいいのか、どう接すればいいのかわからなかった母親を責めることはできないでしょう、誰にも。


そのための施設で起きた悲しい殺人事件。


オラフは感情を間違ったふうにしか表すことはできなかった。
それでも母は、彼女なりにオラフを愛していたし、施設の職員もそうだった。

しかし結末はものすごく悲しく・・・



大人の思惑に振り回されたオラフ。

そして遺された人たちは・・・



ぐさっと胸に突き刺さる、やるせない結末でした。


さて、
ハンネとセシリーは子供をもつのでしょうか?
ホーコンは戻ってくるのか?

このあと4、5、6巻は日本では刊行されておらず、一気に7巻まで飛んでしまうので、
話がちゃんと理解できるのか不安です・・・・・
お気に入り度:本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
yuko さん 本が好き! 1級 (書評数:132 件)

ブクレコ仲間から教えてもらってこちらにやってまいりました。
軽めの小説ばかり好んで読んでおります。
あまりうまく書けませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

1/10、 1級になってました!!!
みなさま、投票していただきましてありがとうございます!

読んで楽しい: 1票
参考になる: 16票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

『悪魔の死』のカテゴリ

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ