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chiezo さん
レビュアー:
『祝!「宗像・沖ノ島と関連遺跡群」ユネスコ世界遺産暫定リストへの追加掲載!』の記念碑的読み物。
百済から倭へ派遣された円照は、海上で襲われ傷つき浜に流れ着いた。
円照は宗像の豪族の娘・伽那に助けられ、怪しい者に追われ姿を消す。
平和を願う気持ちが人一倍強い伽那は、厩戸皇子の思想に共感し
その理想を実現させようと周囲を突き動かし、宗像一族も協力を誓う。

2015年9月、福岡県の「宗像・沖ノ島と関連遺跡群」がユネスコの
世界遺産暫定リストへの追加掲載が決まったので、宗像市をはじめとする
周辺市町村は、世界遺産の悲願達成への第一歩として盛り上がってる。
(福岡市内のアテクシは詳しくないんだけど・・)

そこで九州出身の著者が、記念碑的な小説を刊行した本作。
九州人の海上や大陸との交易を描いた「五峰の鷹」を思い出す。
正直、子供の頃には「こんな昔にも外国との交流があったんだぁ」程度の
記憶しかなく、その詳細はちっとも覚えちゃいなかったw

ざっくり言うと、聖徳太子(現・厩戸皇子)が隋に小野妹子を代表とした
外交使節団を送り、隣国だし仲良くしようぜ!と文書にして持たせた。
その表現に隋の王様は失礼千万!と腹立てたけど、一応礼儀として返信を持たせ
使節団を帰らせた・・・という流れ。

当時、大陸へ海を櫓漕ぎの船で渡ろうって一大プロジェクト。
大陸に近い九州の水軍は、なにかと役に立っていたらしく
遣隋使派遣は宗像水軍が使節団を大陸へ渡らせたという。

その宗像には、アマテラスがスサノオとの壮絶な姉弟喧嘩の末に
産み落とした三女神(スサノオの剣を噛み砕いたアマテラス姐御w)が
沖ノ島・大島・宗像大社に祭られている。

特に、沖ノ島なんて島全体が御神体で上陸前には禊ぎが必須であり
何ひとつ持ち込み持ち出し厳禁の完全女人禁制の島。

そんな神々に祈りながら、航海の安全と平和を求める人たちの物語。

遣隋使、宗像水軍と神々。
主だったのは、宗像水軍と豪族の娘・伽那、新羅の僧・円照との関係。
新羅と倭国の血を受け継ぐ伽那が、宗像を守る三女神からの御宣託を受け
一大プロジェクトに協力するんだけど最期にお約束の悲劇が待っている。

まぁ全体を通せば、西暦600年代で大和朝廷と朝鮮半島、大陸の国々は
揉めに揉めてて、仲良くしようよと平和を求めて剣を抜き闘わなければならないのは
時代が変わっても、たいして変わってないんじゃん・・・・という現実。
残念ながら、話し合いじゃ解決出来ないようでござるな。
反省と後悔を繰り返しながら、隣国と闘う運命のようでござる。

難しい航海も神憑り的な伽那の活躍があるけど、スペクタクルという程の迫力は
ちょっと薄味。「五峰の鷹」のほうが一大スペクタクル航海物語だったぞ。

ま、本作は、宗像市及びその周辺の「世界遺産候補」になった
ご祝儀作品として、秀逸な読み物として楽しめばいいんじゃないかな。
北部九州の読者諸氏にはオススメだけど、それ以外はどーかなー(汗
(2015.10.7)
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chiezo さん 本が好き! 1級 (書評数:690 件)

読書熱は一向に下がらず、本を読み続けてはいるのですが
なかなか当サイトを訪れる事が出来ず
「読んだ本」ばかりが増え続けております。

皆さんの書評を拝読できず、投票行為も止まったままですが
時折、投票されましたメールを戴き恐縮しきりでございます。

またチョボチョボと「読んだ本」から書評へと
移行させていきますので、よろしゅうお願いします。

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