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かもめ通信
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北国に移り住んで実感したことの1つは「空ってこんなに大きいんだ!」ということだった。都会で暮らしていた頃には気づかなかったのだ。そんなことを思いながら手にしたこの本は…想像とは違っていたけれど。
角川Kindleのセールとタイトルに惹かれてポチッと衝動買いした本は、思いがけず出版社の営業社員や書店員、編集者など「本に携わる人たち」を軸にした連作短編集だった。

なんでも元々は、同じ作者の『赤いカンナではじまる』という短篇集がベースとなっているのだそうで、そこから短編を足したり引いたりし、改題と加筆修正をして再構成したものだそうなのだが、いずれにしても私にとっては、「はじめまして」の作家さんだ。

売り場の整理をしながら涙を流している書店員を目にしておどろく、営業に訪れていた出版社社員作本は、その涙の訳が気になって……。(「赤いカンナではじまる」)

きっかけは“なぜあの本屋には自分の本が置いていないのだろうか”と編集者に問う著者からの電話だった。(「最近、空を見上げていない」)

出版社の営業社員が出張先の北海道で出会った書店員の願いとは…。(「美しい丘」)

4作品全てに登場する出版社営業社員作本さんがこの仕事に就いたきっかけは…(「最後の夏休み」)

いずれの作品も裏表のない率直な文体で読みやすく、さらっと読み進めることができ、読後感も悪くない。

さらっとしすぎて、うっかりすると、しばらくした後、読んだことを忘れてまた手にしてしまいそうな感じはあるけれど……。



              *******

今回のおまけ画像は、「最近、空を見上げていない」という方のために、北国のでっかい空を!(もっとも冬の北国には、どんより低く垂れ込めた雪雲がうっとうしいぐらい広がっているんだけどね……。)
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かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2235 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

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この書評へのコメント

  1. 風竜胆2014-02-05 21:16

    子供のころは、うちの田舎でも空に天の川が綺麗に見えていたのですが、過疎の町にもかかわらず、最近はさっぱりです。北海道なら見えそうですね。

  2. かもめ通信2014-02-06 10:18

    天の川,天気の良い夏の夜ならば,ウチからでも見えますよ~w
    この辺にはネオンもありませんからね~
    時々,漁り火が邪魔になりますがww

  3. No Image

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