たけぞうさん
レビュアー:
▼
いまだに伝説の存在。
本は違いますが、先行書評はこちらです。「ちょわさんの素敵書評」
中原中也さんの名前は、おそらくほとんどの人がご存知でしょう。
でも、亡くなってから七十六年も経つんですよ。
それなのに、詩の一行一行はぜんぜん古びれていなくって、少々旧かな遣いがあっても関係なくって、いつもは詩を読まないわたしにも訴えかけるものがありました。
二度読んだのですが、正直にいって掴んだという気はしません。
何か感じるぞ、という程度です。
自分の鈍さが嫌になっちゃいますが、次もまた楽しめるからいいやと思うと、ふっと気持ちが緩みます。
どこかでこんな内容を読みました。
全然分からないんですが、分かったようなふりをして読み進めました。
中原中也さんの詩集は二冊しかありません。
「山羊の歌」「在りし日の歌」です。
この文庫は、それに「未刊詩篇」から何作か引用し、一冊の本に仕上げています。
ちょわさんが紹介されているような、どこかで発表されたまま未収録の作品は収集していないようです。それでも、充分楽しめると思います。
特に、新保祐司という方の解説が非常に詳しくて助かります。
二十四ページもあって、ほとんど評論です。
ついでに、なぜか秋元康さんも文章を寄せています。
最後に年譜です。なかなかよくできた一冊でした。
さて。ちょっと恥ずかしいのですが、内容にも少し触れておきます。
「山羊の歌」に収録された作品は、健康的なもの、恋愛、失恋、寂寞など、取扱うテーマに親近感を覚えました。
帰郷では、カランとした晴れた空と、不安でいっぱいの心の対比が印象的でした。
あゝ おまへはなにをして来たのだと……
吹き来る風がわたしに云ふ
どきっとします。
この詩は、一回目に目にした時からぐいぐいと心に迫ってきます。
自分の心を見透かされているみたいに思っちゃいます。
夏という詩も印象的です。
血を吐くやうな 倦うさ、たゆけさ
夏の赤い光を表現するのに、すごい言葉を選ぶものです。
他にも、印象的な詩は多くあります。
「在りし日の歌」は遺作で、死の匂いが色濃く漂う作品が多いです。
三十才で夭折されていますが、この人の心は普通の人の一生分を生きたのではないか、
そんな気にさせられます。
「未刊詩篇」からの抜粋も心を打たれます。
完全に死を意識しています。
まだまだ書き足りないというか、いくら書いても伝えられないというか、
そんなもどかしい気持ちで胸がいっぱいになったところで、
突然で申し訳ないですが、
この書評を終わりにします。
中原中也さんの名前は、おそらくほとんどの人がご存知でしょう。
でも、亡くなってから七十六年も経つんですよ。
それなのに、詩の一行一行はぜんぜん古びれていなくって、少々旧かな遣いがあっても関係なくって、いつもは詩を読まないわたしにも訴えかけるものがありました。
二度読んだのですが、正直にいって掴んだという気はしません。
何か感じるぞ、という程度です。
自分の鈍さが嫌になっちゃいますが、次もまた楽しめるからいいやと思うと、ふっと気持ちが緩みます。
どこかでこんな内容を読みました。
小説とは、作者が一歩距離をおいて作り上げた世界である。ようするに、詩は感じろっていうことなんでしょうね。
エッセーとは、作者の考えを書き表わしているものである。
詩とは、読者の五感に直接訴えかけるものである。
全然分からないんですが、分かったようなふりをして読み進めました。
中原中也さんの詩集は二冊しかありません。
「山羊の歌」「在りし日の歌」です。
この文庫は、それに「未刊詩篇」から何作か引用し、一冊の本に仕上げています。
ちょわさんが紹介されているような、どこかで発表されたまま未収録の作品は収集していないようです。それでも、充分楽しめると思います。
特に、新保祐司という方の解説が非常に詳しくて助かります。
二十四ページもあって、ほとんど評論です。
ついでに、なぜか秋元康さんも文章を寄せています。
最後に年譜です。なかなかよくできた一冊でした。
さて。ちょっと恥ずかしいのですが、内容にも少し触れておきます。
「山羊の歌」に収録された作品は、健康的なもの、恋愛、失恋、寂寞など、取扱うテーマに親近感を覚えました。
帰郷では、カランとした晴れた空と、不安でいっぱいの心の対比が印象的でした。
あゝ おまへはなにをして来たのだと……
吹き来る風がわたしに云ふ
どきっとします。
この詩は、一回目に目にした時からぐいぐいと心に迫ってきます。
自分の心を見透かされているみたいに思っちゃいます。
夏という詩も印象的です。
血を吐くやうな 倦うさ、たゆけさ
夏の赤い光を表現するのに、すごい言葉を選ぶものです。
他にも、印象的な詩は多くあります。
「在りし日の歌」は遺作で、死の匂いが色濃く漂う作品が多いです。
三十才で夭折されていますが、この人の心は普通の人の一生分を生きたのではないか、
そんな気にさせられます。
「未刊詩篇」からの抜粋も心を打たれます。
完全に死を意識しています。
まだまだ書き足りないというか、いくら書いても伝えられないというか、
そんなもどかしい気持ちで胸がいっぱいになったところで、
突然で申し訳ないですが、
この書評を終わりにします。
お気に入り度:







掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
ふとしたことで始めた書評書き。読んだ感覚が違うことを知るのは、とても大事だと思うようになりました。本が好き! の場と、参加している皆さんのおかげです。
星の数は自分のお気に入り度で、趣味や主観に基づいています。たとえ自分の趣味に合わなくても、作品の特徴を書評で分かるようにしようと務めています。星が低くても作品がつまらないという意味ではありません。
自己紹介ページの二番目のアドレスは「飲んでみた」の書評です。
三番目のアドレスは「お絵描き書評の部屋」で、皆さんの「描いてみた」が読めます。
四番目のアドレスは「作ってみた」の書評です。
よかったらのぞいてみて下さい。
- この書評の得票合計:
- 34票
| 読んで楽しい: | 6票 | |
|---|---|---|
| 参考になる: | 20票 | |
| 共感した: | 8票 |
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。
この書評へのコメント

コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:集英社
- ページ数:253
- ISBN:9784087520064
- 発売日:1991年01月20日
- 価格:380円
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。






















