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ぱとるな
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ページをめくり、「あとがき」の文字を目にした瞬間、「え~?!」って、不満の声が思わず出てた。まだまだ読んでいたいのに、もっともっといろんなお店に連れて行ってもらいたいのに…。このおもしろさは癖になる。
食べ物についての感想は、「めちゃめちゃ、おいしい!」が、最高のほめ言葉だと思っていました(笑)。

なので、この本を読んで、どれほどの衝撃を受けたか…説明する自信がないほどです。

無理やり例えてみますと、真っ暗闇の洞窟に居るのですが、なにしろ真っ暗闇なので、自分がどんなところに居るのか分かっていない…というのが今までの私だとします。
そこに、どこからか光が射し込んでくる…というのが、この本との出会いです。
とりあえず、よろよろと光の方へと向かったら、すがすがしい青空と美しい景色がどこまでも広がっていた…というのが、この本を読み終えた私の心境という感じです。

食というジャンルに対して興味がなくて、「食事イコール栄養補給」くらいにしか思っていなかった私にとって、この本は、新たな世界への扉を開いてくれた魔法の書みたいな存在になるのかもしれません。

平松さんにも書かれた本にも初めて出会ったのですが…
なんて豊かな表現力なんでしょう!
なんて、みごとな観察力なんでしょう!
なんて軽やかな行動力なんでしょう!
…感動の嵐でした(笑)

うわぁ、食べ物のおいしさを表現するために、そんな言葉を使っちゃうの?とか。
その一皿から、それほど壮大な世界が広がっちゃうの?とか。
食べたい気持ちを満足させるために、そこまでしちゃうの?とか。

ただただ驚いたり、お腹がきゅるるるって鳴ったり、その気持ち分かるかもってうなずいたり、心を大きく動かされたり…。

食べるということに対する意識を、根本から大きく変えてもらった気がします。
毎食は無理かもしれないけど、1日3食のうちのどれか1食とか、お休みの日のお食事とか、もっと真剣に向き合ってみようと思いましたし、同時に、積極的に楽しもうとする姿勢を持ちたいとも思いました。

あまりにもステキな描写なので、このお店にいつか行ってみたいと願わずにはいられない…なんてことも多々ありました。

読み進めていくうちに、平松さんと一緒にワクワクしながらお店を訪れたり、期待を込めてお皿と向き合ったり、真剣なまなざしで店内を見回したり、店員さんの気遣いに心があたたかくなったりしている自分がいました。

ページをめくる手をあえてゆっくりにして、いつもより想像力を駆使しながら、大切に、読みました。
とても楽しい時間でした。

この書評は、みんなで読みませんか?課題図書倶楽部・2016に参加しています。

自分では決して選ばないと思う本と出会わせていただき、ありがとうございました。
誘ってくださった、かもめ通信さんに感謝です。

そして。junocoさん。
私の過去の書評に投票してくださったおかげで、しばらく遠ざかっていた、このサイトに戻ってくることができました。
本当にありがとうございました。
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ぱとるな
ぱとるな さん本が好き!1級(書評数:25 件)

子どもの頃は読書が大好きでした。
でも、長い間、本から遠ざかっていました。
また読み始めたのは最近です。
なので、本をめぐる世界については、知らないことだらけなのですが、よろしくお願いします。

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この書評へのコメント

  1. かもめ通信2016-03-01 06:53

    料理や食材の名前が並ばなくても、食欲のわく文章ってあるのね!
    朝っぱらからすごくお腹がすいてきたわ~ww

  2. タカラ~ム2016-03-01 08:46

    >あまりにもステキな描写なので、このお店にいつか行ってみたいと願わずにはいられない…なんてことも多々ありました。

    そうそう!
    平松さんの描写力は本当にスゴイですよね!

    私は幸いにして、本書で紹介されているお店の数軒ほど、実際に行ったことがありますけど、他のお店も行ってみたいなぁ〜

  3. かもめ通信2016-03-01 08:48

    あっ!タカラ~ムさん!もしかしてさりげなく自慢しているでしょww

  4. タカラ~ム2016-03-01 09:46

    >あっ!タカラ~ムさん!もしかしてさりげなく自慢しているでしょww

    あ、わかりますぅ〜(笑)

    ...なんて、滅相もないですよぉ〜

    それに、平松さんが行くお店って、けっこう庶民的なお店が多いし、たまたま東京で生活できる立場だという幸運もあって、ちょっとだけお店が被った程度なんですからww

    まぁ、でも、そんなふうに好きな小説やエッセイに登場するお店に実際に足を運べる環境で暮らせているのは、ラッキーなことなのかもしれないですね。

  5. 雅也-カヤ-2016-03-01 20:53

    ぱとるなさん、こちらこそいつも楽しい書評を拝見させていただいてありがとうございます!

    私も今回の課題図書倶楽部には参加させていただく予定です♪
    私はセンセイの鞄で参加予定なんですが、ぱとるなさんの書評を読んでいたら、え?餃子ってそんなに美味しそうなの?(´¬`*)ジュルリと浮気心がむくむくとわきおこってきました(笑)

  6. ぱとるな2016-03-01 22:33

    かもめ通信さん、コメントありがとうございました。
    この本を読むとお腹がすきますので(笑)、その感じを伝えることができたのだとしたら、とても嬉しいです♪

  7. ぱとるな2016-03-01 22:44

    タカラ~ムさん、コメントありがとうございました。
    実際に行ったことがあるなんて、すごいです!うらやましいです!
    この味からあの文章が生まれたのかぁ…なんて、思いながら食事を楽しんだりできたら、ステキだろうなぁ♪

  8. ぱとるな2016-03-01 22:51

    junocoさん、コメントありがとうございました。
    センセイの鞄の書評を楽しみにしています。
    この本には、餃子だけじゃなくて、いろんなお料理が登場してきますよ~♪
    2冊目に、どうでしょう?

  9. No Image

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