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  1. 祐太郎さんの書評
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22 PV
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前田敦子はキリストを超え損なった。十分に読むに値しますよ。
本が好き!Bookニュースで取り上げれている1冊。書店で見たときはなんじゃこれ?と思いましたが、ニュースを読んで思わず買ってしまいました。

まずは私の立ち位置。私は「ももいろクローバーZ」のファンであり、AKBにはアンチの立場にいます。その上での書評です(そのあたりは「クイック・ジャパン 102」)。

そんな私ですが、前田敦子の
「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください!」
には私も著者同様に跪きました。匿名のアンチの嵐の中をそんなアンチを受け入れながら、なおAKB(とそれに連なる人々)を思うその姿に私も深い感銘を受け、私もあっちゃんだけには転びました。
ネット上での匿名アンチの冷たい風がある一方で、握手会や劇場で繰り広げられるファンとのやり取りという暖かい風が彼女たちを支えています。そのあたりをこれでもかと「信者」目線で書いています。そんな前線上の激烈な積乱雲のようななかで彼女たちは生きており、中心のダウンバーストのような風圧にセンターのあっちゃんは耐え忍んだとは思います。

でもね、悪いけど、あっちゃんはキリストを超えていません。キリストはその肉体を地上には残しませんでしたが、あっちゃんは別世界(画家になったり、実業家になったり)に行ったわけではなく、芸能界に残っています。今まで推していた人は握手会も総選挙もなく神への奉仕・神からの愛を感じられなくなってどう感じているのでしょうか。もう、違う人を推しているのでしょうか。
AKB48のあっちゃんがキリストならば今のあっちゃんは何??さらにAKBが宗教ならば、キリストのあとに新たなセンターを迎える理由がわかりません(著者は「ぱるる(島崎遥香)」推しであり、彼女が未来の預言者=センターであることを疑いません。)。

が、最後に驚きな仕掛けが。結局は自分が推すメンバーが「神」であり、AKBとは多神教であるという驚愕の結論が。お~い・・・。AKBに入れたいなんて戯言いっているバカ親たちがいますが、自分の娘をこんなヲタたちの神にしたいのか、私は拒絶したい。

聖書やキリストの事跡を引用してのAKBとの関連性は私も吹き出しました。

西武ドームで過呼吸でMCができないあっちゃん。

スポットライトの中で浮かび上がるのは、先程まで苦渋に満ちていたはずのあっちゃんのギリギリの状態で作られた精一杯の笑顔だった。そしてあっちゃんは立ち上がり。手を広げる。この瞬間、私は十字架のキリストを超えた姿を見た。


(シモンとアンデレ)は漁師であった。「さあ、ついて来なさい。人間の漁をする漁師にしてあげよう」とイエスが言われると、すぐ網を捨てて従った。(マルコの福音書)
漁師と釣り師。これはおそらく偶然の一致ではない。AKBの握手会で日々ヲタを釣る「釣り師」たちは、人間の漁師にほかならない

ええ!そう解しますか!!とつっこみたいですよね。

不幸なのは、あっちゃんが「自分はキリストを超えた」とか言っているのではなく、単なる一人のAKBファンがそう持ち上げていること。あっちゃんが自分でそういったのなら、ガンガンと前田敦子批判ができますが、単なるファンの「戯言」で前田敦子の価値を改めて評価しかねないのは彼女にとっても不幸ですね、せっかく一人の女の子に戻れたのに。

ちなみに宗教であるなら、信者は自分を律する心持ちになるものですが、筆者のそれは非常にほほえましいものです。
筆者はいま驚いている。あのぱるるに「認識」されているということが、これほどまでに自分の内面を律しうるということに。ぱるるに知られているのだから、正しく生きなければならぬ。そいうした思いが強く溢れ出てくるのだ。

別に神と違って、ぱるるはあなたにそんなことを求めていないと思いますよ~。そして、ぱるるがAKBを辞めたら悪の道に走るんですか~。

この本とはちょっと離れますが、前田敦子の卒業後、センターの大島優子よりも高橋みなみの存在の方が目立っていると思っています。絶対的センター亡き後、精神的支柱たる高橋みなみの存在が表に出ざるを得ないということでしょうか。だとすれば、高橋みなみがいる限り、後輩たるぱるるは前田敦子以上のアンチをも吸収する絶対的センターとして成長しなければならないのか。これはこれで不幸だなと思えてなりません。

もって回った言い方がしゃくにさわる部分が多数ありますが、それはそれとして読む価値は十分にあると思いますよ。
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祐太郎 さん 本が好き! 1級 (書評数:893 件)

プロフィール写真は、我が家の蔵。手前の木は欅です。この蔵のように書評を貯蔵できるようにのんびり頑張ります。今年8月の保育士試験に向けて読書量を減らしています。kindleの薄いものあたりで我慢しています。このサイトの巡回も減らし気味です。

ちなみにこのサイトを通じて図書新聞に書評を掲載してもらいました。http://toshoshimbun.jp/books_newspaper/week_description.php?shinbunno=3100&syosekino=5840
地元図書館での読み聞かせ絵本一覧はこちら
http://rook.hn/note/no1044/index.html
★基準
★★★★★:新刊(定価)で買ってでも満足できる本
★★★★:新古書価格・kindleで買ったり、図書館で予約待ちしてでも満足できる本
★★★:100均価格で買ったり図書館で何気なくあって借りるなら満足できる本
★★:どうしても本がないときの時間つぶし程度ならいいのでは?
★:う~ん
★なし:雑誌などの一言書評

2014年3月3日改訂

読んで楽しい: 8票
参考になる: 8票
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この書評へのコメント

  1. はにぃ 2012-12-15 21:59

    書評ありがとうございます☆
    先日の「めちゃイケ」で見た握手会の様子に驚きました。
    一人10秒とはいえ、長時間両手で握手してそれぞれに恋人のように対応するんだから(ぱるる以外)今のアイドルは大変だな、アイドルじゃなくて良かったと思いました(^^;

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  2. 風竜胆 2012-12-15 22:09

    AKBはもともと区別がつかないので、個々のメンバーにはあまり興味はないのですが、この本、ツッコミどころ満載のようで面白そうですねw

    3
  3. 祐太郎 2012-12-16 07:18

    ★はにぃさん
    あれだけの握手会を月1回以上やっているなんてありえない。10秒で相手の気持ちを掴み続けるなんて精神的疲労も相当でしょうね、同時に列の長さが人気投票でもあるんですから。

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  4. 祐太郎 2012-12-16 07:19

    ★風竜胆さん
    著者の論法を広げれば、AKB商法類似の多数の有象無象のアイドルグループもそれぞれが「神」製造機らしいですよ。そう考えると、読む価値ありですよ。

    2
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