賢者の書(新装版)

アレックスは会社員だった。だが、現在の社長とウマが合わず、リストラされそうな雰囲気である。妻のナンシーはおしゃべりで、最近は文句や八つ当たりばかり言う。2人の子どもとは最近あまり話しておらず、家はアレックスにとってくつろげる場所ではない。

これから先の人生をどう生きたらいいかと悩んでいたアレックスは、公園でサイードという少年に会う。サイードは「最高の賢者」になるために旅をして、8人の賢者に会った。それは、人生の「ビジョン」を手に入れるための旅だった。

賢者の教えには、私たち一人ひとりには無限の可能性があるという主張もある。サイードのように14歳だったら確かにそうだと思えるかもしれないが、ある程度年を取ると、絶対に不可能なこと、諦めなければいけないことはいくつもある。

自分を含めたすべての人が唯一無二の存在であると認めた時、すべての成功が手に入るという教えもある。これは何となく分かる。

人生で成功するには今日1日を成功者としてふさわしく歩むだけだという教えもある。これはよく分かる。

また、成功者は金ではなく時間を投資し、自分のビジョンを完成させるためのパーツを手に入れるともいう。これも納得できる教えである。

人生は言葉によって作られるという言葉も印象に残る。

成功者にやたらとこだわっているところは気になるが、自己啓発書としては学べる点がたくさんある本には違いない。特に、感謝が大切だという指摘は他の人もしていて、やはり正しいのだと気づかされた。これから意識していきたい。